カテゴリ:理数科
理数科4校合同課題研究発表会が行われました。
令和5年3月20日(月),第13回となる宮城県高等学校理数科教育研究会課題研究発表会がトークネットホール仙台(仙台市民会館)大ホールで行われました。
本校からは探究科1年次生と理数科2年次生が参加しました。理数科のある仙台第三高校,仙台向山高校,災害科学科がある多賀城高校と本校の4校が,2年生で取り組んだ課題研究の成果について2題ずつ発表しました。
本校からは,
化学分野「変色しないポスターにするための試み ~日光による色落ちを防ぐ~」
生物分野「ヤドカリの体内にはマイクロプラスチックが含まれているのかを調べる」 を発表しました。
コロナ禍となってから3年ぶりの対面開催でした。そのためもあってか,いつにもまして活発な質疑が行われ,参加者からの様々な問いに,発表者が見事に応答する場面がいくつも見られました。
令和4年度理数科2年次課題研究発表会
令和5年2月10日(金)に理数科2年次課題研究発表会を行いました。今年度の発表は数学3題,生物8題,化学6題,物理3題,地学1題の合計21題でした。
様々な課題に対し,仮説を設定し,検証方法を考え,実際に実験し,結果をまとめ,考察する。そして更に仮説を立て・・・という1年間の研究活動の成果を発表しました。おもしろい発想,独創的な手法など,工夫を凝らした研究でした。
今後は成果を論文にまとめ,さらに3月実施の県内4校合同理数科課題研究発表会や本校開催の総探成果発表会におけるポスター発表などが続きます。論文の執筆や発表といったアウトプットにより,興味関心を高めるとともに論理的思考力,プレゼン力などを成長させて欲しいと思います。
<研究発表テーマ>
・α^n+β^nはどう変形できる?〜基本対称式によって導かれる性質〜(数学)
・黄金比とそれに関わる公式(数学)
・当たりを引く確率 〜自然対数の定理を用いて〜(数学)
・溶存CO₂濃度の変化によるプラナリアの再生速度と生存率への影響に関する研究(生物)
・ヤドカリの体内にはマイクロプラスチックが含まれているのかを調べる(生物)
・炊いた米の放置による菌の増殖について(生物)
・ホタテ以外の貝殻でのチョークの作成について(生物)
・アサリの浄化作用と伊豆沼(生物)
・節足動物における嗅覚(生物)
・バラとパンジーの花びらの保水作用 〜ペタル効果について〜(生物)
・竹粉を用いて土壌劣化を防ぐ(生物)
・環境に優しい桜染め 〜葉を用いた染色とその条件の検討〜(化学)
・変色しないポスターにするための試み ~日光による色落ちを防ぐ~(化学)
・気体、温度、厚さ、時間によるビスマス鉱石の酸化被膜の色の固定(化学)
・銅樹の反応の際での黒色物質の析出(化学)
・光触媒の消臭効果を知る〜酸化チタンを用いてエステル消臭を試みる〜(化学)
・調味料が与えるビタミンCへの影響〜定量実験を用いて〜(化学)
・水柱のこぶ発生について(物理)
・物体を水に落とした時のはね方を最小限にするには(物理)
・車の荷重が与える坂道を走る車の運動への影響(物理)
・液状化現象における斜面の傾きの影響(地学)
令和4年度 2年次理数科「理数科講演会」
令和5年1月12日(木)に理数科2年次において理数科講演会が行われました。
「計算機科学の流儀による問題解決思考 」という演題で、
東北大学データ駆動科学・AI教育研究センター 准教授 磯辺 秀司 先生
助 教 小泉 英介 先生
のお二人にお話いただきました。数学を活用した思考法について,分かりやすい具体例でお話いただきました。また,高校と大学で学ぶ数学の違いや学び方にも触れていただき,大変参考になりました。
2年次理数科課題研究「研究論文の書き方」講座
令和5年1月10日(火)に,東北大学大学院生命科学研究科 准教授 酒井聡樹 先生を講師にお招きし,論文作成について2年次理数科生徒対象に講義をしていただきました。
酒井先生は,「これから論文を書く若者のために」など研究や発表に関する著者としてご高名な先生です。研究成果を聴衆にいかに興味を持って聞いてもらえるか,また自分たちが得た知見をいかに論理立てて発表できるかなど,宮城第一高校の先輩が行った研究例をもとに,非常に分かりやすいプレゼンテーションで説明をいただきました。2年次理数科の課題研究論文作成へ向け,貴重なお話を聞くことができました。
2年次理数科 施設見学会
実施日:令和4年10月19日(水)
見学先:①東北大学金属材料研究所
②東北大学多元物質科学研究所
③東北大学電子光理学研究センター
【金属材料研究所】
【多元物質科学研究所】
【電子光理学研究センター】
~参加生徒の感想~
『今回,東北大学を見学した事で身近なところで最先端な技術開発や研究が行われていること知った。物理分野や化学分野への興味が広がったため良かったと思う。』
『講師の方が,「この難しい話をどれだけ理解するかではなく,どれだけ面白いと思えるかが大切です」と言っていたのがすごく印象に残った。』
『東北大学の施設を見学するという貴重な体験が出来て良かったと思った。普段私たちが気にすることはないであろう小さなことも東北大学の方々はしっかり細かい所まで調べて研究していることを知り,科学の世界は無限大だなと思った。今回の施設見学を通して,さらに大学に対する興味が高まった。』
『今まで施設見学は,なんとなくすごいとか,ただ見て写真を撮るだけとかだったのですが,今回多元物質科学研究所で初めて本当に興味が湧きました。実際に新しい材料を発明していたのがすごいと思ったのですが,最初これとこれを混ぜたらこうなるんじゃないかとういう想像から新しいのを作り始めるとおっしゃっていて,そうゆう風に予測できる知識があると研究するのが楽しいだろうなと思いました。今まで研究者に全く魅力を感じたことがなかったのですが,とても面白い職業だなと思いました。』
『普段生活している中では見ることが出来ない大学に入ってから出来ることや様々な機械などを見ることが出来て貴重な経験になったと思いました。私は工学や物理学にはあまり興味が無いのですが,今日のお話を聞いて,分析することや新しいものを生み出すこともとても楽しそうだなと思いました。自分の進路決定に活かしたいと思います。』
『スパコンや金属の3Dプリンターによる作品など普段ならお目にかかれないような興味深い様々なものを見ることが出来てとても面白ったです。午後は加速器を見学しましたが去年つくばで見学したものと重なり,より深く学ぶことが出来たんじゃないかなと思います。気になっていたこともその場で質問できたので良かったです。』
『金研に行き,大学で材料系を学ぶという選択肢が増えました。身近な物も様々な工夫が凝らされて出来ているのだなと感じた。』
『工学部,理学部という学部としてなんとなく知っていましたが,さらに細かく金属材料研究所などがあると知って非常に興味を持ちました。どの研究所も製品のもととなる材料や再生可能エネルギーをさらに進化させるための研究など,私たちの生活に密接に関わっていると分かりました。』
『今日の施設見学を終えて電子光理学研究センターにすごく興味を持った。他にいろんな学部の施設を見てみたかった。』