理数科の行事

2年次理数科講演会 実施 2021.12.10

12月10日(金)6・7校時に、東北大学大学院情報科学科 教授 伊藤健洋先生にお招きし、「なぜコンピュータは速いのか? ~数学が支えるアルゴリズムのパワー~」と題して講演をしていただきました。

 

【生徒の感想】

サッカーロボットの話で、ロボットは教わったことしかできませんが、極めるとクイズ大会で優勝するなど人間の知能を超えることもあるのが興味深かったです。/人間関係すらも数学やコンピュータなどで仮説をたてることができるというのがとても面白いと思いました。習った式などを活用して色んなことを調べられたら楽しいと思いました。/当たり前のように使う機械が本当は自動で動くためにはアルゴリズムというものが必ずあるということを知り、物を見る目が変わりました。また、今の自分たちにも考えられるような仕組みであったということがわかり、更に興味が湧きました。/普段は考えないけれども、身近なところにアルゴリズムが存在しているということがわかって興味深かった。実際にノーベル賞をとったアルゴリズムを体験して、少しだけアルゴリズムの大切さを理解出来たような気がする。自分の将来の進路の幅が広がるように熱心に勉強に取り組もうと思った。

 

1年次理数科LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ~東北大学サイエンス・エンジェルの話を聞く~」が行われました。

11月11日(木)に1年次理数科LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ~東北大学サイエンス・エンジェルの話を聞く~」が行われました。今年度も昨年度と同様オンラインで行われ、東北大学において自然科学に関連した研究に取り組んでいる大学院生である「サイエンス・エンジェル」の方々から研究の内容や大学生活、高校生活についてお話を頂きました。当日はグループを3つに分け、それぞれ興味のある分野のお話を聞き、その分野に対する興味・関心を深め、学習意欲や進路意識を高めました。

 

生徒の感想(一部抜粋):

「普段聞くことができない大学院での研究の話や県外からの進学の方の話も聞けて、これからの進路選択や学習の糧になった。」

「これからの授業の受け方への意識を変えることができるよい機会だった。」

1年次理数科講演会

12月1日(水)に1年次理数科講演会が行われました。今年度は昨年度と同様、東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻教授 須賀利雄 先生に「海と地球温暖化~海流の仕組みから異常気象まで~」という演題でご講演頂きました。講演は、海と大気の流れに関することや地球温暖化のメカニズムとそれにより引き起こされる災害・異常気象など、私たちの身近に感じられる内容で、生徒たちも関心を持って聞く様子がみられました。また、須賀先生とゆかりがある今年のノーベル物理学賞を受賞した真鍋先生の研究についてもお話し頂き、「興味のあることを続けて研究する」ことの大切さを学びました。

お礼の言葉では理数委員の生徒が「温暖化の仕組みについてわかりやすく説明して頂いた。地学の授業を取ることが出来ないため、興味がある生徒にとって貴重な講演となった。」と述べ、須賀先生からは「地学分野を高校で学ぶ学生は少ない。今学んでいる物理や化学が地学の学びに生きてくるのでしっかり勉強してほしい。興味のあることを続けて学んでほしい。」というお言葉を頂きました。

 

生徒の感想(一部抜粋):

「海流の流れは様々なことに影響していて驚いた。地学はやはり面白そうなので勉強したい。」

「難しい内容であったが、わかりやすく教えてくださったので地球温暖化に興味が持てた。」

「(序盤省略)~地球温暖化を少しでも食い止めるために自分に何ができるか考えていこうと思った。」

 

1年次理数科施設見学会

10月26日(火)に1年次理数科施設見学会が行われました。今年度は昨年度と同様に、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、6組と7組で二手に分かれ、南蒲生浄化センターと宮城県農業・園芸総合研究所を午前・午後で入れ替えるという行程で見学してきました。

生憎の雨で行程を縮小する場面もありましたが、施設の方々に手厚くご対応いただき、施設の概要や目的、そこで行われている研究を学ぶことができました。

今回の見学で学んだことは、日頃の学習や進路選択に生かしていきます。

 

生徒の感想:

〇南蒲生浄化センター

 「下水道からどのようにしてキレイな水になるのかがよく分かった。震災で学んだ津波の威力からきちんと対策しているんだなあと感じた。」

〇宮城県農業・園芸総合研究所

 「普段の授業では習うことのできないフル-ツや野菜の品種開発や動物に食べられないための対策を聞くことができてとても面白かった。」

〇全体を通して

 「知らなかった仕事や学問があって面白いと思いました。この経験を活かして将来につなげていきたいです。」

 

写真:

〇南蒲生浄化センター

 

〇宮城県農業・園芸総合研究所

2年次理数科 出前授業 2021.5.24

5月24日(月)に分野ごとに理数科出前授業を行いました。生命科学分野は,講師は東北大学大学院生命科学研究科准教授 小金澤雅之先生で,「神経生物学入門」との演題でお願いしました。情報工学分野は,講師は東北大学大学院情報科学研究科教授 乾健太郎先生と東北大学データ駆動科学・AI教育研究センター助教 赤間怜奈先生で,「AIはいつか言葉を理解するか?〜言語から見る人工知能の現在と未来〜」との演題でお願いしました。

 

生徒の感想

【生命科学分野】

聞いたことの無いP1ニューロンやP2bニューロンなど色々な神経の名前や求愛行動の過程など知ることが出来てとても勉強になりました。人為的にショウジョウバエの求愛行動や攻撃行動を誘発させたりできるということを知って,もし人間にもそういった行動を誘発させることが出来たとしたら恐ろしいと思いました。/私はハエについて中学のときに実験をしたことがあったのでとても興味がありました。先生の講演は難しい専門用語がたくさんあり深掘りしていることがよくわかる講演でした。内容も難しくきいたことがない内容ばかりだったのでたくさんの知識を得ることができました。とてもためになる有意義な時間を過ごせたと思います。/求愛行動という1つの行動でも,どんな遺伝子が関わっているのか,数多くあるニューロンのうちどれが1番関わっているのか,また,オスにしか起こらない現象を強制的に起こしたらどうなるかなど,様々な疑問や仮説を立てて実験しているところが面白く,これから研究していく上での参考になりました。このハエでも意外と複雑な行動をしていたので,人間などの動物はさらに複雑なのか,それともハエと同じような感じなのか,気になりました。

 

【情報工学分野】

これからAIが普及すると,既存の職業が100パーセントなくならずとも,縮小される可能性があるから,新しい仕事を見つける(考える)必要があると聞いた。それを聞いて,広い視野で物事を考えることがこれからは重要だと強く感じました。また,最後のお話で,ワクワク出来ることを見つけると成長出来るとあったので,私も積極的に勉強で興味をもてる分野を探そうと思います。/AIはまだ人間の言葉がわからず理解もしてないということを知りとても驚きました。また,言葉を数学で表すということに親近感を抱きました。これからの社会でAIが活躍していくということをよく耳にするので講義を受けられて良かったです。そして大学についての話もしていただけて,自分がワクワクすることを見つけられればいいと思いました。/ディープラーニングの仕組みがとても興味深かった。機械が学習するというのは聞いたことがあったが,このような仕組みであるというのはとてもためになった。

課題研究ガイダンスとポスターセッション 2021.3.18

1年次生を対象に、次年度の課題研究ガイダンスを行いました。その後、2年次生が1年次生に研究成果を発表するポスターセッションを行いました。昨年は全国一斉休校のためポスターセッションが行えませんでしたが、2年ぶりに行うことができ、1年次生は次年度のテーマについて考える良い機会となりました。

理数科4校合同発表会 2021.3.17

宮城県高等学校理数科教育研究会の課題研究発表会がオンラインで行われ、理数科1・2年次生が参加しました。理数科のある仙台第三高校、仙台向山高校、災害科学科がある多賀城高校と本校の4校が、2年生で取り組んだ課題研究の成果について2題ずつ発表しました。

本校からは、

物理分野「水による衝撃を求める~物体の落とす高さと面積を変えた実験より考察~」

生物分野「光合成細菌 ~生息地における性質の違い~」 を発表しました。

2021.1.21 1年次LHR「プロフェッショナルトーク@理数科」

自然科学に関連した職業に就いて活躍している方を招き、実際の仕事の内容ややりがい、関連する仕事に就くために必要なことなどを話していただく、プロフェッショナルトークを行いました。今回は、4分野中2分野でオンライン開催になりましが、専門的な話に生徒は聞き入っていました。

講師の方々
 薬学分野 大塚製薬株式会社 出来加奈子 氏
 生物分野 仙台うみの杜水族館 大谷明範 氏
 医療・医工学分野 株式会社IFG 八島建樹 氏
 建築・工学分野 山下設計 谷口太郎 氏

 

生徒の感想より

自分が今まで考えていなかった観点で説明を受けたので、考え方が変わった。/今とても勉強のしなさすぎで焦っているので、毎日計画的な勉強を心がけ、取り組みたいと思っています。/普段は知ることのできない仕事の裏側を見せていただけて、感激しました!/いわゆる人生の先輩の人に様々なアドバイスをいただくことが出来、この機会に本当に感謝しています。/技術だけでなく、自分をプレゼンする力が必要であることが理解できました。一つの教科に集中するだけでなく、総合的な力を身につけたいです。/進学する学部を迷っているのですが、約40年の社会人の間どのような人物でいたいかと考えた、という講師の方の言葉を聞き、学びたい学部に進もうかなと背中を少し押された気がしました。/新しいものを生み出す考え方を養っていきたいと思いました。/英語の勉強が将来の選択肢を広げるという話を聞いたので、英語の勉強は大切だということを再確認することが出来た。今、英語は得意ではないのでしっかり勉強時間を取り将来のために選択肢を増やせるようにしたい。/生き物を育てることで社会の役に立つことの大変さや難しさを学ぶとともに、生き物と共に成長していく面白さを学ぶことができました。/もともと薬学部に興味がありましたが、卒業後の進路が、思っていたよりも多く、薬学部卒だからこそできる仕事も多くあるということを知れたので、薬学部に進んで社会に貢献したいという思いが一層強まりました。/つきたい職業に直結する勉強だけでなく、幅広い能力が必要なため、科目にこだわらず満遍なく勉強するべきだということが分かりました。

理数科2年次「理数科講演会」2020.12.10(水)

12月10日(水)6,7校時に,東北大学大学院情報科学研究科の伊藤健洋教授をお招きして,理数科講演会を行いました。

 演題は「なぜコンピュータは速いのか? ~数学が支えるアルゴリズムのパワー~」です。

 伊藤先生の講演は,「アルゴリズム」の基礎知識から実用例まで,とても理解しやすい内容でした。ジョークを交えて私たちの興味をかきたて,私たちに問題を解かせ,最後には,実社会で応用されているアルゴリズムが,いま高校生が学んでいる数学で説明できることを気づかせていただきました。いま勉強している数学は,生活の役に立たないどころか,現代の文明社会を根本で支えている学問だと,納得させられた2時間でした。

  

~生徒の感想から~

 数学は難しいと思っていたけれど,今回の講演を聞いて,連絡網などに使われている考え方も数学の考え方だと知り,おもしろい学問なのだと思いました。
今はAIやビックデータが活躍する時代で,自動で動くものが身の回りにたくさんあるけれども,どうやってそれらが動いているのかわからないまま,自動で動くことが当然だと思って生きてきました。しかし今の便利な世の中を支えているのは数学で,自分たちの生活が数学の考えで成り立っていると思うと,数学を勉強するのが楽しくなりそうだなと思いました。
特におもしろいと感じたのが「安定結婚問題」です。一見安定なペアを探すのは時間と労力がかかるように見えるけれど,やり方を工夫すれば少ない時間で少ない回数で調べることができ,さらに皆同じ答えにたどりつくと言うのはすごいと思いました。このシステムが高校の数学の知識で証明できることにも驚きました。自分の知らない世界を知ることができてとても楽しい時間でした。
(MKさん)

情報の授業でアルゴリズムを学んでいるので,タイムリーで理解もできて楽しかった。特に,「ブロッキングペア」や「安定マッチング」についての話は,問題を解いたりすることでより理解できた。人工知能の話では,私が思っていたよりも人工知能ができることがたくさんあり,それと同時に,できないこともあるのだとわかった。人工知能は東大に合格できるかという話では,人間よりも人工知能の方が正確だと思っていたため,合格を簡単にできると思っていたが,予想と違っていて驚いた。だが人工知能が医療の面で人の命を救ったり,膨大な知識を持っていることは確かであるから,それらを有効に活用していくことが良いと思う。「Gale-Shapleyアルゴリズム」の話では,安定マッチングにするためにこれから使えるのではないかと思った。アルゴリズムを用いることで,よりよい組み合わせを作ることができ,そして今まで時間がかかっていたものをより短い時間で行うことができることがわかった。
日々便利なものができていくこの社会で,よりよいアルゴリズムを作ることはとても重要なことであると感じた。もし機会があれば,今日学んだことをこれからの生活に活かしていきたい。
(NYさん)

以前,東北大学の教授から「量子アニーリング」と「未来の情報科学」について話を聞かせていただき,工学分野に非常に興味を抱いていたので,今回のアルゴリズムの話を楽しみにしていました。
講演を通して驚くことがいくつかあり,より数学に面白さを感じることができました。コンピューターの処理能力が想像していたよりもはるかに正確かつ速くて,コンピューターに勝るものはないと断言されると,少し悔しい気持ちになりました。しかし人工知能は言葉を理解しているわけではないので,問題文から「どうやって」の部分,つまりアルゴリズムの計算の仕方・手順を導き出す必要があり,アルゴリズムのいくつかの例は,私が今まで目にしたことのない考え方でした。
特にノーベル賞を受賞した「安定結婚問題」はとても興味の湧くものでした。最後に背理法で証明できているのを見て,数字から遠ざかった数学の新しい視点はとても新鮮でした。工学は数学が関係していて,あらゆる問題を数式で証明できることを知り,もっと他の問題を見てみたいと思いました。
(MOさん)

 

理数科1年次「理数科講演会」2020.11.27(金)

11月27日(金)に1年次理数科講演会を行いました。東北大学大学院理学研究科教授の須賀利雄先生に「海と地球温暖化~海流の仕組みから異常気象まで~」と題して講演していただきました。

 

生徒の感想より

今回の講演で一番驚いたのは、地球温暖化は海の温暖化であるということだった。 地球温暖化が進むということはただ気温が上がるだけでなく、海の温度が上がり、台風が増加することにもつながることがわかった。/地球温暖化がどのように地球に影響を与えているのか、私は今まで表面的な部分しか知らなかったのだと驚き、もっと深い部分まで理解しなければいけないと思いました。受験の為だけでなく、この社会を生きていく上で大切な知識を得ることができたと思います。/日本は2050年までに二酸化炭素の排出量をゼロにするという目標を定めていますが、日本の年平均気温の割合の上昇は世界の年平均気温の割合の上昇と比べて1.5倍大きいという話を聞いて、二酸化炭素の排出量の削減にもっと真剣に取り組んでいかなければならないと感じました。/寒流や暖流、風の流れによって海流が変化するのだとわかった。今問題になっている地球温暖化は基本的に言われてる通り楽観視できるような場合でないと思った。各国でどのくらい取り組みの温度差があるのかを知りたい。/須賀教授のお話はとても興味深いものが沢山ありました。中学生のころ地理で学んだことと繋がってると知りました。どうして地球温暖化が起きているのか、海流の違いなども学べとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。風が何故発生するのか、風による影響はどんなか、 潮の進み方、流れの様子など身近にあるが 考えたことがあまり無かったものの仕組みを知ることができ、更に関心がたかまった。

1年次理数科 ミヤイチ☆キャンパス

11月12日(木)のLHRで東北大学サイエンスエンジェル(SA)の方々とビデオ会議アプリを用いて、交流を行いました。例年は来校してもらい行っていましたが、今年度はオンラインでの実施となり、3つのグループに分かれて、SA2名ずつに研究内容の紹介や高校生活について講話してもらいました。

理数科2年次「施設見学会」 2020.10.21(水)

10月21日水曜日,理数科2年生が「施設見学会」に出かけました。

午前:東北大学 多元物質科学研究所・材料科学高等研究所(片平キャンパス)

午後:東北大学 電子光理学研究センター(仙台市太白区三神峯)

 

多元物質科学研究所(多元研)では,所長の寺内正己教授から所の概要や研究内容の説明をしていただき,グループごとに,固体イオニクス・デバイス研究,生体分子構造研究,光機能材料化学研究,光物質科学研究の4つの分野の研究室を訪問して,各分野の説明を受けながら実験を見せていただきました。これらの分野以外にも,実に多くの様々な物質についての研究が融合的に行われており,新たな物質科学技術の先端的な研究を展開しているとのことです。

 

材料科学高等研究所(AIMR)では,研究支援部門長の西山信行特任教授から所についてのガイダンスがあり,続いて小澤知己准教授より研究者として生きたい人へのアドバイスをお話しいただきました。AIMRはさまざまな材料の研究分野が「数学」を共通言語として連携しており,世界トップレベル研究拠点(WPI)のひとつとなっているとのことです。

 

片平キャンパスで昼食を取った後,東北大学電子光理学研究センターへと向かいました。ここでの主役は電子加速器です。電子加速器は原子の中を「みる」ための,顕微鏡のような働きがあります。電子光理学研究センターは,三神峯公園に隣接し,加速器などの装置は建物の地下にあります。高校生にとっては少し難しい内容の説明もありましたが,とても興味深い研究施設を訪れることができました。また,核物理研究部の大西宏明教授から,分子から素粒子レベルへの研究の歴史とセンターの役割について講義をしていただきました。

 

どの研究所の方々も私たちを暖かく迎え入れてくださり,ていねいにわかりやすく研究内容をお話しくださいました。各施設の研究業績・成果はもちろん,先生方や職員の皆さんのホスピタリティも深く印象に残った1日でした。

令和2年度 2年次理数科「出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」を実施しました(R2.10.5)

2年次理数科「出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」を実施しました。

例年では5月に実施していた行事ですが,新型コロナウイルス(COVID-19)による臨時休校などのため,延期となっておりましたが,講師の先生方の御厚意により,今年度も実施することができました。お礼申し上げます。

 

日 時   令和2年10月5日(月)6・7校時 (14:20~16:10)

場 所   本校理科講義室,視聴覚室

対 象   本校2年次理数科生徒(79名)

講 師   東北大学大学院生命科学研究科生命機能科学専攻脳機能遺伝分野

       准教授 小金澤 雅之 先生〔生命科学分野〕

      東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻

       教授  乾 健太郎  先生〔情報工学分野〕

演 題   小金澤雅之先生

      「神経生物学入門」

      乾  健太郎先生

      「AIはいつか言葉を理解するか? 〜言語から見る人工知能の現在と未来〜」

 

最先端の内容を高校生にも分かりやすく説明いただき,講演終了後の質疑応答でも多くの質問がでるなど,大変貴重な経験となりました。

2年次出前授業(AI)2年次出前授業(神経生物学)

令和2年度「理数科説明会」を実施しました 2020.10.3(土)

令和2年度 理数科説明会を10月3日(土)9:00~11:30に実施しました。

コロナ禍での実施ということもあり,例年よりも広い会場で,席と席との間隔を開けての開催となりました。

多くの方に参加いただき,ありがとうございました。

 

理数科説明会では,理数委員1,2年生が中心となり,準備,運営,プレゼンテーションなどを行っています。

現役の理数科生徒の声をお聞きいただき,理数科,そして宮城第一高校の魅力を感じていただけたのではないでしょうか。

R2理数科説明会 全体会

R2理数科説明会 生徒①

R2理数科説明会 理数科長R2理数科説明会 生徒②

R2理数科説明会 生徒③R2理数科説明会 生徒④

全体説明会の後は体験授業を行いました。生物,化学,物理の実験などを行いました。

R2理数科説明会体験授業 生物R2理数科説明会 体験授業 化学

R2理数科説明会 体験授業 物理

 

 

 

 

 

 

体験授業後は,現役理数科生徒の皆さんと説明会に参加した中学生とのフリートーク(個別相談会)で,高校生活などについて話をする機会がありました。

R2理数科説明会 りすうかふぇ

 

R2コスモス実験講座「エネルギーについて学ぶ(つくば宿泊研修)」2020.8.17~19

「県立学校における原子力・エネルギーに関する教育支援事業」を活用し,エネルギー,原子核反応,放射線などについての理解を深めるため,生徒希望者20名を募り,令和2年8月17日~19日の日程でコスモス実験講座「エネルギーについて学ぶ(つくば宿泊研修)」を実施しました。

 

8月17日(月)

 午前 産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所
 午後 物質・材料研究機構
 夜  講義「藻類バイオマス・エネルギーについて」筑波大学 教授 鈴木石根 氏

 

 

8月18日(火)

 午前 高エネルギー加速器研究機構
 午後 中央農業総合研究センター 食と農の科学館/実験施設

 

8月19日(水)

 午前 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地質標本館

理数科1年次「プロフェッショナルトーク@理数科」2020.1.16(木)

 1月16日(木)7校時、理数科恒例のLHR企画として、自然科学に関連した分野での研究を現在の職業に生かし、各分野の「プロ」として社会において大いに活躍している4名の方を講師としてお招きしました。
 講師の先生方には、実際の仕事の内容ややりがい、関連する仕事に就くために必要なことや今後の「夢」などを熱く語っていただき、さらには生徒の質問もまじえながらの「トーク」を行っていただきました。
 理数科の1年生は4つの分科会の中から自分の進路選択に近い分野を希望・聴講し、職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに、自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える貴重な時間となりました。
 日々充実したお仕事を続けている講師の先生方、お忙しいところ素敵なお話をいただき本当にありがとうございました。

【薬学分野】大塚製薬株式会社 出来 加奈子 氏
    

【工学・建築分野】山下設計 谷口 太郎 氏
   

【生物分野】仙台うみの杜水族館 大谷 明範 氏
   

【医療・医工学分野】株式会社IFG 八島 建樹 氏   
        

《生徒の感想より》一部抜粋
○ 今回の講義を聞いて、意識が高まりました。高校生のうちからチャレンジ精神をもち、自身の強みを大切にしていきたいと思います。
○ 私は将来、人のために何かできることをしたい,救いたいので薬学部の道だけでなく他の医療の道も探ってみたいと思いました。どの道を選んだとしても決して容易ではないですが、最後まで諦めずに夢を追い続けたいと思いました。
○ 様々な世界を知ることは大切だと今まで何度か言われてきましたが、前の職での無関係だと思われる経験が今役に立っているという話を聞き、今自分が興味がなかった分野を知ることが大切だと思いました。
○ 渦電流をつくって脳梗塞や脳卒中後のリハビリに使う機械があり、グループの中で唯一体験出来ました。本当に「ビ!ビ!ビ!」と腕に来て、手先が無意識に少し動いたので、とても驚きました。また、医療工学はただつくるだけではなく知識を活かして東北大学の先生方にも協力をしてもらって新しいものを考えて、つくるという点が意外でした。
○ 私は将来の進路についてほぼ決まっていませんが、今回の講話を通じて様々な教科や職業などに触れたり学んだりすることが大切なのだと思いました。講話の中で、医療機器を作る上で必要となる物理が苦手だったと聞いて驚きました。前までは、就いた職業で使っている分野は、昔からずっと好きだからその分野が生かせる道に進んでいるのだと思っていたからです。でも、必ずしもずっと好きだったわけではなく、大学で学んだり自分で調べたりすることで更に深くよく知って、好きになって、なりたいものを決めていくのは大事な事だと思いました。

理数科2年次 課題研究 論文作成およびプレゼンテーションガイダンス

 12月17日および1月14日に,東北大学大学院生命科学研究科 准教授 酒井聡樹 先生を講師にお招きし,論文作成およびプレゼンテーションについて講義をしていただきました。

 酒井先生は高校生の課題研究に関する本を多数出版されており,2月の課題研究校内発表会および3月に行われる校内ポスター発表会ならびに県内4校合同課題研究発表会に向けて貴重なお話を聞くことができました。

 研究成果を聴衆の方々にいかに興味を持って聞いてもらえるか,また自分たちが得た知見をいかに論理立てて発表できるかなどを実例を元にお話しいただきました。これらの力は今後,課題研究以外の場所でも大いに活用を求められるものです。課題研究の時間を通して多くの力を身につけられる,それが宮一の理数科です。

プレゼンガイダンス(1/14)
論文ガイダンス(12/17)

 

理数科2年次 「理数科講演会」2019.12.11(水)

 12月11日(水)6,7校時に,東北大学大学院情報科学研究科の伊藤健洋准教授をお招きして,2年次「理数科講演会」(数学分野)を行いました。

 演題は「なぜコンピュータは速いのか? ~数学が支えるアルゴリズムのパワー~」です。

 様々な分野で活用されているアルゴリズム。一見,この言葉だけを聞くととても難しそうに感じるのですが,伊藤先生によるわかりやすい実例や興味深い演習などを通して,数学やアルゴリズムといった学問領域をとても身近に感じることができました。

 

~生徒の感想から~

 前半のお話しでコンピュータのアルゴリズムについて,はじめは難しい内容なのかなと思っていましたが,とてもわかりやすく教えていただけました。普段から使っているコンピュータやスマホも色々な人工知能やシステムが入っていて,すごいなぁと思いました。囲碁の人工知能がプロ棋士に勝利したことや,渋滞予測システム,アイボやパズルなどとても面白かったです。

 後半のお話の安全結婚問題についてのお話はすごく面白くて,どうやったらブロッキングペアができるのかなとか,安定したペアは男子or女子のどちらかが犠牲になってしまうので,やはり難しい問題なんだなと思いました。

 本日はとても興味深いお話をありがとうございました。

 

~生徒の感想から~

 私はこの講義の初めに,情報とは何かと問われたとき,改めて考えてみるとよく分からないものだなと思いました。またアルゴリズムという言葉も,時々耳にするけれど,意味はあまり知りませんでした。しかし,今日の講演を受けて,現代の膨大な情報を高速に管理して支えているのが数学だということがよく分かり,数学は面白いと思ったのと同時にもっと知りたいと興味がわいてきました。これまで数学は堅くて難しいばかりだと思って苦手だったけれど,これを機に積極的に取り組んでみたいと思います。

 講演の様子生徒達は熱心に聞いていました

理数科1年次「理数科講演会」2019.12.6(金)

【講師】 東北大学大学院理学研究科 地震・噴火予知研究観測センター 

     教授 松澤 暢 先生

【演題】 『地震と火山噴火-なぜ、どのようにして起こるのか-』 

 12月6日(金)6・7校時に理数科1年次生を対象にした「理数科講演会」を実施しました。今回は、日本の各地で頻発し社会的にも大きな関心を集めている地震・噴火のメカニズムについて専門的に研究していらっしゃる東北大学大学院理学研究科教授で地震・噴火予知研究観測センターの松澤暢先生をお招きして、わかりやすく講義していただきました。

 

 2011年の「東北地方太平洋沖地震」発生時のGPS観測による地殻変動の様子やプレート境界や海溝付近でどのような滑りが起きていたのかについて詳しく教えていただき、なぜ超巨大地震、大きな津波を引き起こしたのかを様々なデータから読み解きました。また、2016年の熊本での大地震の状況やその要因、長町ー利府線断層帯や蔵王での火山活動などについても科学的な観点から分析・解説していただきました。私たちの身近にある自然に関わる最先端の研究について理解できた、実に興味深い講義でした。
 生徒からの質問も活発に出され、講義が終わってからも個別にお話を聞きにくる生徒が多くみられました。

 【生徒の感想より】

◯ 地震のメカニズムについてわかった。特に断層がすべってどのように破壊が伝わるのかがよくわかった。また、3・11の地震や津波の特徴についてわかった。様々な観測機器を用いて地震が起こった時に調査して、次の地震の予測に利用されていることを知った。今までの多くのデータの積み重ねによって私達の安全が守られることがよくわかった。先生の講演は、身近な例をあげて頂いたり難しい現象を噛み砕いておはなししてくださったのでとてもわかりやすかった。地震についてとても興味が出たので、また機会があったらお話を聞きたいと思った。

◯ 地震の仕組みやそれぞれの地震の特徴などを詳しく知ることが出来た。自分が経験した大きな地震は今まで1回だけど、これからそれ以上の地震が起こる可能性があるということが分かった。日本は火山も多く、プレートがいくつか重なっているので地震が多いということが分かった。地震はとても身近な事だし、いつ起こるか分からないので今研究されてる技術で少しでも予知して対策出来ればいいと思った。

◯ 地震や噴火について大体、理解できました。まだ、理解不十分なところがあるので自分で調べていきたいと思います。

◯ 自分が知りたい分野ではないがとても楽しく聞くことができた。長町・利府断層があると言われて示された地図がちょうど自分の家のとこで怖いなと思いました。他に地震の周期や予想などプレートのことなど知ることができとても良かったです。

 

 

理数科2年次「施設見学会」 2019.10.18(金)

10月18日(金),理数科2年生の「施設見学会」が行われました。

午 前:東北大学金属材料研究所(仙台市青葉区)

午 後:東北大学電子光理学研究センター(仙台市太白区)

 

◯東北大学金属材料研究所
 今年度から初めて見学させていただくことになった施設です。

 「世界の金研」と呼ばれる,東北大学の中でも指折りの研究所で,世界中から研究者が集まります。大学の付属研究所としては非常に歴史があり,設置後100年以上経過している研究所です。金属だけにとどまらず,物質全般を理学や工学といった視点から多角的に研究しています。

 今回は,結晶成長,強磁場発生装置などの研究室を中心に見学させていただきました。また,今年度,猿橋賞(若手女性研究者の内,毎年一人だけが受賞できる賞)を受賞した梅津理恵准教授に講演していただきました。これからの将来を担う高校生に熱いメッセージをいただきました。

 そして,最後にはランチョンミーティングという,学会でも用いられる手法で大学院生や梅津准教授とのトークセッションを行いました。アプリを用いて質問事項などをあげ,それに答えていただきました。大学院での生活や受験に向けてなどなど,数多くの貴重な話を聞くことができました。

  

 

◯東北大学電子光理学研究センター
 昨年度より見学させていただいている施設です。放射光というとてもエネルギーの強い放射線を作り出す加速器を見学させていただきました。加速器は原子の中を「みる」ための,いわば顕微鏡のような役割をします。研究したい(みたい)対象物の大きさによって,必要なエネルギーが異なります。また,みたいものが小さければ小さいほど,加速器自体の大きさが大きくなっていきます。

 施設内では厳重にセキュリティ管理がなされるため,一人一人に入構証が渡され,施設の部屋ごとにバーコードを一人ずつ読み込みながら入室していきます。非常に大きな施設で,実験設備は地下にあります。様々な装置について詳細に教えていただきました。今はまだ難しい内容も多かったかも知れませんが,今後大学等へ進学し,このような研究に携わるようになる人が宮一理数科にもいるかもしれませんね。

 

理数科1年次「施設見学会」 2019.10.16(水)

 10月16日(水)、理数科1年生の「施設見学会」が行われました。県内で最先端の研究を通して社会に貢献している施設を訪れ、研究員の説明や講話を聞きながら実際に研究設備にふれることのできる貴重な機会でした。

 午 前:みやぎ復興パーク(多賀城市)

 午 後:宮城県農業園芸総合研究所(名取市)

地域ものづくり産業振興のための産学官連携拠点となっている「みやぎ復興パーク」では、リチウムイオン電池や非接触エネルギー伝送などについて学び、先進交通システムの実現に向けた研究などを見せていただきました。

「宮城県農業・園芸総合研究所」では、イチゴの品種改良や栽培技術の研究、リンゴのジョイント栽培や摘み取りなどに利用されているロボットについて教えていただきました。植物バイオ館も見学させていただきました。

 

「理数科説明会」2019.10.5(土)

10月5日(土)に、中学生を対象にした理数科単独の「理数科説明会」を行いました。

最初の全体説明では、理数科のカリキュラム(授業の特徴)・2年次「課題研究」・理数科の独自行事・希望者対象の外部講座・理数科のクラスについて、の5つの点について、2年理数委員がわかりやすく説明(プレゼン)を行いました。

 

 

 

 

 

 

次の「授業(実験)体験」では、希望に合わせて物理・化学・生物の3講座に分かれ、理化部・生物部の生徒や理数科生徒がサポートしながら、高度な実験・観察を実際に行いました。

 

 

 

 

 

 

また、希望された方を対象にした「個別相談会(フリートーク)~りすうかふぇ~」には多くの中学生・保護者の方が来場され、理数科の1、2年生の「生の声」を聞きながら、楽しくトークの時間を過ごしてくれたようです。

 

 

 

 

 

 

参加していただいた中学生の皆さんに、ミャイチ理数科の魅力が少しでも伝わったらうれしいです。

申し込み開始後すぐに定員がいっぱいになるほど多数のご参加をいただき、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

コスモス理科実験講座「研究室訪問」part 2 2019.9.25

理数科行事の「研究室訪問」。今年度は普通科の生徒も含め,参加希望者が多く,2回に分けて実施しました。

第2回の今回も1回目と同様,東北大学大学院生命科学研究科を訪れ,東谷篤志教授,日出間純准教授,佐藤修正准教授から研究を紹介していただき,大学院生で宮一の先輩である磯村さんのお話しを伺った後,研究施設内を見学しました。

 

 参加した生徒の感想や,訪問先の先生方へのメッセージを紹介します!

◇今回はとても興味深いお話をいただき,ありがとうございました。私は,農学系にあまり関心がなかったのですが,今日のお話を伺って少し興味が持てました。私は将来の夢がまだ決まっていないので,新しい選択肢が増えてうれしかったです。そして,自分は大学を終えたら就職するのだと,漠然と考えていましたが,大学院に入って自分のテーマで研究をすることにも,とても興味がわきました。なかでも,ゲノムの研究がとても興味深かったです。お話しを聞いてとてもおもしろそうだと感じました。そんな将来の夢を実現するためにも,もっと勉強を頑張ろうというモチベーションになりました。

(理数科1年 A.K.さん)

◇筋肉についての研究のお話にとても興味がわきました。重力がないと筋肉は落ちてしまうと聞いて,重力は筋肉を形成する上でとても重要な役割を持っているのだなと思いました。また,人間の筋肉と同じような筋繊維を持っている線虫を用いた実験でも,無重力空間(微小重力)では筋肉の動きが鈍くなっていました。その結果を知り,人間だけでなく昆虫なども同じような現象が起こっていることに驚きました。人間を一生物として見ることで新たな発見があるのだと思いました。これからも様々な分野を探究して,将来につなげていきたいと思います。

(普通科1年 Y.A.さん)

コスモス理科実験講座「エネルギーについて学ぶ」2019.8.1(木)~3(土)

毎年恒例の夏休みに行われる、様々なエネルギーの利活用について最先端の研究を行っている研究施設を訪問してエネルギーについて学ぶ2泊3日の宿泊研修。本年度は1年次・2年次合わせて20名の理数科生徒が茨城県内にある那珂核融合研究所・高エネルギー加速器研究機構・農研機構(食と農の科学館)・産業技術総合研究所 地質資料館を訪問し、見学・講義・実験などを通して様々な研究にふれてエネルギーに関する多くのことを学ぶことができました。

 

 

 

 

 

 


普段は入ることのできない施設を実際に訪問して研究者の方々から多くの説明を聞くことができ、参加した生徒にとってはいずれも非常に有意義な体験となりました。自然科学への興味関心をより深め、進路選択や日常の勉強への意欲も大いに高まる充実した研修でした。

 

 

 

 

 

 

 

2日目の夜には本校卒業生を含む筑波大学の4名の学生さんとの懇談会を行い、大学生活や受験勉強などの貴重なお話を聞くことができました。充実した学生生活について生き生きと語ってくださった先輩方はとても輝いて見えました。

 

 

 

 

 

 

 

【主な研修日程】
8月1日(木)集合・開講式・出発/那珂核融合研究所/筑波大学・鈴木石根教授による講義
8月2日(金)高エネルギー加速器研究機構/中央農業総合研究センター・食と農の科学館/筑波大学の学生との懇談会
8月3日(土)産業技術総合研究所 地質標本館/帰校・閉講式・解散

 

 

 
 

コスモス理科実験講座「研究室訪問」2019.6.18

 大学の研究室を訪問して最先端の研究にふれ、高度な設備や実験機器を見学し実験・体験を行う「研究室訪問」を6月18日(火)に行いました。参加希望生徒が多かったため抽選を行い、1年次生21名を選抜し、東北大学大学院生命科学研究科・分子遺伝生理分野の東谷篤志先生の研究室を訪問しました。

 はじめに、東谷教授・日出間准教授・佐藤准教授からそれぞれの研究を紹介していただきました。その後、本校卒業生で大学院生の磯村さんから、担当している研究内容の紹介と大学生活について講話をもらいました。

 次に実験室と研究施設を見学させていただきました。先生方に解説をしてもらいながら、特殊な顕微鏡での線虫や花粉の観察、日照時間を調節したり回転をさせたりしながら屋内で植物を栽培できる施設などの見学を行いました。

2年次理数科「出前講義(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」2019.5.20(月)

 大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチ☆キャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「情報工学」「生命科学」の2分野に分かれて、国内でも最先端の研究をしているお二人の先生からハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。

【情報工学系】
『AIはいつか言葉を理解するか? 〜言語から見る人工知能の現在と未来〜』
○講師:東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻・同 工学部電気情報物理工学科
○教授 乾 健太郎 先生
どうすればコンピュータに言葉を「教える」ことができるか、という問いを通じて、『言葉が分かるコンピュータ』を開発する自然言語処理研究の最前線について詳しく講義していただきました。
また、言葉を使いこなす人間の知能の不思議さや人工知能が社会に及ぼす影響など、様々な視点から考えることのできた貴重な講義でした。
さらには本校理数科を卒業し、東北大学大学院情報科学研究科博士課程ですぐれた研究をしている赤間怜奈さん(平成24年度卒)からも研究の様子をお聞きし、理数科の先輩として高校生活や勉強についてのアドバイスもいただきました。

 

【生命科学系】
『神経生物学入門』
○講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
○准教授 小金澤雅之 先生
「神経生物学入門」と題して、神経生物学の基礎基本から最先端のショウジョウバエを用いた本能行動と遺伝子発現の関係について興味深い講義をしていただきました。
求愛行動に関する遺伝子の突然変異体では、雄が雌ではなく、同性の雄に対して求愛行動を取る様子を見て衝撃を受けました。その様子を見て、遺伝子発現によるニューロン活性化と行動のコントロールが密接に関係しているということを実感することができました。

 


【生徒の感想より】
○まず「機械が学習すること」とは、というところから入り、とてもわかりやすく面白かった。自動翻訳の進歩などからAIの研究は進んだのだなあと思った。普段何げなくつかっているグーグル翻訳に対し、これまで不自然だなあと思っていたことも、以前よりはかなり進歩したのだと知り、これまでの研究のスピードで発達していくとしたらさらに便利になるのだろうと思う。私自身、今回の講義を受けるまでAIに対していくつか誤解していたこともあり、AIの「リアル」を知ることができてAIに対する興味がさらにわいた。いつかAIが私たちの「常識」を身につけて、私たちの生活にもっと身近なものになったら、私たちの生活に変化は生じるのか、そこからさらに世の中の常識にも変化は生まれるのか、ということが気になった。(2-7女子)

 

●私は生命科学分野の遺伝子学に興味があったので神経生物学という分野について学べてとても楽しかったです。同じ種のショウジョウバエでもたった1つの遺伝子がこわれてしまっただけでも見た目や行動において大きな変化を生み出すということを知ることができてよかったです。特に、fruitlessタンパク質によって温度や光の影響でもひとりでに求愛行動をしたり、同性同士で求愛行動をしたり、雌にP1ニューロンをもたせると雌に向かって雄型の求愛行動をするという結果の動画はかなり衝撃的でした。動画が多くあったことでとてもわかりやすく、生命科学・遺伝学についてさらに興味をもつことができました。とても有意義で面白かったです!!(2-6女子)

理数科1年次「プロフェッショナルトーク@理数科」2019.1.17(木)

 1月17日(木)5校時、理数科恒例のLHR企画として、自然科学に関連した分野での研究を現在の職業に生かし、各分野の「プロ」として社会において大いに活躍している4名の方を講師としてお招きしました。

 講師の先生方には、実際の仕事の内容ややりがい、関連する仕事に就くために必要なことや今後の「夢」などを熱く語っていただき、さらには生徒の質問もまじえながらの「トーク」を行っていただきました。
 理数科の1年生は4つの分科会の中から自分の進路選択に近い分野を希望・聴講し、職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに、自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える貴重な時間となりました。
 日々充実したお仕事を続けている講師の先生方、お忙しいところ素敵なお話をいただき本当にありがとうございました。

【薬学分野】大塚製薬株式会社 人事部 出来 加奈子 氏

 

 

 

 

 

 

 

【生物分野】仙台うみの杜水族館 魚類チーム 大谷 明範 氏

 

 

 

 

 

 


【情報通信分野】株式会社NTTドコモ東北支社 金田 直子 氏(※本校卒業生)

 

 

 

 

 

 


【都市工学(公共交通活用)分野】仙台市都市整備局 総合交通政策部 田原 香織 氏

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理数科2年次「理数科講演会」2018.12.7(金)

【演題】『なぜコンピュータは速いのか?~数学が支えるアルゴリズムのパワー~』
 (数学・情報分野)

【講師】東北大学大学院情報科学研究科 准教授 伊藤健洋先生

 コンピュータの動作を決定する「アルゴリズム」は、計算機システムが正しくかつ高速に動作するための重要な鍵を握っています。今回の講義では、数学を道具として使うアルゴリズム開発の基礎理論から最先端の応用などの研究開発を紹介して下さいました。

 

 

 

 

 

 


 講義の中では社会の様々な場で活用されている人工知能(AI)研究の状況、ビッグデータの活用など現代における多彩な問題についても詳しく説明していただき、gale-Shapleyアルゴリズムを適用して安定した「マッチング」を求める演習など実際に生徒が考えてみる時間もあり、楽しくかつ奥深い数学の世界にふれることができました。

 

【生徒の感想より】

〇ワトソンは人間よりも思考力も優れていると言うことに驚いた。知識が豊富であることは理解できるが,色々な記憶や知識を結びつけて考え,答えを導き出すことに関しても人間より早く処理しているというのはすごいと思う。私は大学でこの分野を学びたいと思っているので,今回はとてもためになった。人工知能やアルゴリズムに関する興味がより湧いてきて,もっと知りたいと思った。(6組・女子)

〇工学についてあまり興味がなかったが,先生のお話でどんなことをするのか知ることができたし,前よりも興味が持てた気がした。また大学の資料を見て「工学」というジャンルの中にも小さなジャンルや種類がたくさんあってびっくりした。アルゴリズムという言葉はNHKの番組でしか聞いたことがなくて初めて知ったが,分かりやすいゲームによって理解できたかなと思った。(7組・女子)

 

〇今まで「コンピュータの性能を良くする=スパコンを改良していく」ことだと思っていた。アルゴリズムという言葉はアルゴリズム体操でしかしらなかった。パズルが好きな私にとってよりよいアルゴリズムを見つけるという作業は聞いていてとてもわくわくする。今回の講義で工学部もおもしろそうだと思った。これまで学部名のみで興味がないと判断していたことも,しっかり一回は見てみようと思った。(7組・女子)

 

〇私はAIを勘違いしていた。全知全能で人間よりどの面でも優れていると思っていたから、AIについて漠然と怖いイメージを持っていた。しかし今回それが全くの誤解だったと気づいた。AIは計算や知識を問う問題には強いが,常識がなかったり,文脈が読めなかったりする。だからこそ難病を当てたりするなど常識に縛られないことが得意である。その点で人間と住み分けができるのだろうと思った。将来AIに仕事を奪われるなどと言われるが,それは全体的に正しいものではないと分かった。知らないということが多事に対して不安を感じさせてしまう。もう少し新しい技術などへの理解を深めていきたい。(7組・女子)

 

理数科1年次「理数科講演会」2018.12.5(水)

【講師】 東北大学大学院理学研究科・理学部附属
     地震・噴火予知研究観測センター 教授 松澤 暢 先生
【演題】 『地震と噴火-なぜ、どのようにして起こるのか-』 

 

12月5日(水)5・6校時に理数科1年次生(80名)を対象にした「理数科講演会」を実施しまし
た。今回は、今年も日本の各地で頻発し社会的にも大きな関心を集めた地震・噴火のメカニズムについて専門的
に研究していらっしゃる東北大学大学院理学研究科教授で地震・噴火予知研究観測センター長の松澤暢先生をお招きして、わかりやすく講義していただきました。

 

 

 

 


 

 

平成23年の「東北地方太平洋沖地震」発生の原因から、今年発生した北海道での、また一昨年発生した熊本での大地
震の状況やその要因、また利府-長町活断層や蔵王での火山活動などについても科学的な観点から分析・解説していただきました。私たちの身近にある自然に関わる最先端の研究について理解できた、実に興味深い講義でした。

 

 

 

 

 

 


 生徒からの質問も活発に出され、講義が終わってからも個別にお話を聞きにくる生徒が多くみられました。

 【生徒の感想より】
〇講義を通して私は地震に関して勘違いをしていることがよくわかりました。 「マグニチュードは場所によって変化しない電球のようなもので、震度は電球に照らされた机のようなもので場所によって変化するもの」などというたとえがあってとても分かりやすかったです。 また、『竹取物語』から富士山の噴火についてデータを調べた方がいらっしゃるというお話を聞いて、他分野のさまざまな知識から新しい研究が始まることあり、知識は研究をより良くするために必要不可欠なものであると思いました。 世界的にも国内でみても地震が多い場所にいる以上、身を守るためにも正しい情報で対策をとることが重要だと感じました。 今回はお忙しいところとてもためになる講義をしてくださりありがとうございました。
 

〇今回の講義では普段あまり触れることのない地学分野についてのものであった。 地震や火山は中学生の頃から興味があって意欲的に取り組むことができた。中学生の頃地震についてもっと深く知りたいと思っていたが、高校に入ってからは授業では触れられない分野であったので、話を聞いていてとても楽しかった。 私が特に興味を持った点は、GPS観測による本地震の地殻変動の映像である。震源からかなり遠く離れた地域も水平成分にズレが生じていることに映像を見て驚いた。今回は地学分野について多くのことを知る機会となったので、とても有意義であった。

 

理数科1年LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」2018.11.15(木)

 11月15日(木)5校時LHRの時間を利用して「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」を行いました。

この行事は、1年理数科の生徒を対象に、理系の研究科で専門的な研究に取り組んでいる東北大学の大学院生「サイエンス・エンジェル(SA)」の皆さんをお招きして大学での研究や現在の大学生活の様子、そして自分の高校時代の経験や進路決定までの体験談をまじえて大学進学(受験)に向けた心構えなどについてお話していただくものです。

今回は東北大学大学院理学研究科・薬学研究科・工学研究科・農学研究科・情報科学研究科・生命科学研究科・医工学研究科に所属する9名のSA(うち3名は本校OG)をお招きしました。生徒の希望により3つのグループに分かれ、質問に対する回答やためになるアドバイスなども聞くことができました。

 

 

 

 

 


年齢も近く、いきいきと学生生活を送っているSAの皆さんと接することができ、具体的な経験もまじえた貴重なお話を聞いた1年生にとっては、「大学への憧れ」を抱くとともに自己の進路や勉強の仕方について改めて考え直すよい機会となりました。

また、本校理数科の卒業生の方はご自身が宮一生の時に生徒としてこの行事に参加していたとのことで、生徒=「聴く側」からSA=「話す側」になり、感慨深いところもあったようです。

終了後も個別に質問・相談をする積極的な生徒も見られたようでした。SAの皆さん、ありがとうございました!

コスモス理科実験講座「H30つくば宿泊研修~エネルギーについて学ぶ~」2018.8.2(木)~4(土)

毎年恒例の夏休みに行われる、様々なエネルギーの利活用について最先端の研究を行っている研究施設を訪問してエネルギーについて学ぶ2泊3日の宿泊研修。本年度は1年次・2年次合わせて20名の理数科生徒が茨城県内にある那珂核融合研究所・高エネルギー加速器研究機構・農研機構(食と農の科学館)・産業技術総合研究所 地質資料館を訪問し、見学・講義・実験などを通して様々な研究にふれてエネルギーに関する多くのことを学ぶことができました。

那珂核融合研究所

高エネルギー加速器機構農研機構農村工学研究部門地質標本館
普段は入ることのできない施設を実際に訪問して研究者の方々から多くの説明を聞くことができ、参加した生徒にとってはいずれも非常に有意義な体験となりました。自然科学への興味関心をより深め、進路選択や日常の勉強への意欲も大いに高まる充実した研修となりました。

 

 

 

2日目の夜には本校卒業生を含む筑波大学の6名の学生さんとの懇談会を行い、大学生活や受験勉強などの貴重なお話を聞くことができました。

 

 

 

 

 

【主な研修日程】
8月2日(木)集合・開講式・出発/那珂核融合研究所/筑波大学・鈴木石根教授による講義
8月3日(金)高エネルギー加速器研究機構/中央農業総合研究センター・食と農の科学館/筑波大学の学生との懇談会
8月4日(土)産業技術総合研究所 地質標本館/帰校・閉講式・解散

理科・実験 コスモス理科実験講座「研究室訪問」2018.6.19(火)

【訪問先】東北大学大学院生命科学研究科(片平キャンパス)
     植物生殖遺伝分野研究室 教授:渡辺正夫先生

 本校独自の企画として、最先端の研究をしている研究室を訪問し、高度な施設設備を備えた大学の研究室で実験・実習などの体験ができる「研究室訪問」を行っています。
 今年度は平成30年6月19日(火)に、1年次の「進路講演会(総合的な学習の時間)」や「東北大学 科学者の卵養成講座」などでもご指導をいただいている教授・渡辺正夫先生の研究室を訪問しました。 渡辺先生の研究室では、アブラナ科植物の自家不和合性における分子機構の解明や高等植物の受粉に関わる花粉・柱頭因子の遺伝学的解析などについて、様々な研究材料を用いて高度な分析を行っているとのことです。お忙しい渡辺先生でしたが、短い時間ながら生徒に対して丁寧に説明していただきました。

 

大学院生の方からも普段は見ることのできない実験機器などの説明もしていただき、高価な機器に実際にふれさせていただくなど、興味深い研究の様子をよく知ることができました。

さらに研究室所属の大学院生や技術員の方々から研究内容の紹介、学生生活の楽しさのお話を聞いたり、進路(受験!?)についてのアドバイスなどをいただいたり、参加生徒にとっては非常に貴重な時間となりました。

渡辺正夫先生、研究室の皆さん、ありがとうございました!

参加者全員で記念に一枚♪

 

 

 

2年次「理数科出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」2018.5.21(月)

大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチ☆キャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「情報工学」「生命科学」の2分野に分かれて,国内でも最先端の研究をしているお二人の先生からハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。

【情報工学系】
『言葉がわかる人工知能をつくる ~自然言語処理の挑戦~』
○講師:東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻・同 工学部電気情報物理工学科
○教授 乾 健太郎 先生
どうすればコンピュータに言葉を「教える」ことができるか、という問いを通じて、『言葉が分かるコンピュータ』を開発する自然言語処理研究の最前線について詳しく講義していただきました。
また、言葉を使いこなす人間の知能の不思議さや人工知能が社会に及ぼす影響など、様々な視点から考えることのできた貴重な講義でした。
さらには本校理数科を卒業し、東北大学大学院情報科学研究科で研究をしている赤間怜奈さん(平成24年度卒)からも研究の様子をお聞きし、理数科の先輩として高校生活や勉強についてのアドバイスもいただきました。

 

【生命科学系】
『神経生物学入門』
○講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
○准教授 小金澤雅之 先生
「神経生物学入門」と題して,神経生物学の基礎基本から最先端のショウジョウバエを用いた本能行動と遺伝子発現の関係について興味深い講義をしていただきました。
求愛行動に関する遺伝子の突然変異体では,雄が雌ではなく,同性の雄に対して求愛行動を取る様子を見て,衝撃を受けました。その様子を見て,遺伝子発現によるニューロン活性化と行動のコントロールが密接に関係しているということを実感することができました。

 


【生徒の感想より】
○まず「機械が学習すること」とは、というところから入り、とてもわかりやすく面白かった。自動翻訳の進歩などからAIの研究は進んだのだなあと思った。普段何げなくつかっているグーグル翻訳に対し、これまで不自然だなあと思っていたことも、以前よりはかなり進歩したのだと知り、これまでの研究のスピードで発達していくとしたらさらに便利になるのだろうと思う。私自身、今回の講義を受けるまでAIに対していくつか誤解していたこともあり、AIの「リアル」を知ることができてAIに対する興味がさらにわいた。いつかAIが私たちの「常識」を身につけて、私たちの生活にもっと身近なものになったら、私たちの生活に変化は生じるのか、そこからさらに世の中の常識にも変化は生まれるのか、ということが気になった。(2-7女子)

 

●私は生命科学分野の遺伝子学に興味があったので神経生物学という分野について学べてとても楽しかったです。同じ種のショウジョウバエでもたった1つの遺伝子がこわれてしまっただけでも見た目や行動において大きな変化を生み出すということを知ることができてよかったです。特に、fruitlessタンパク質によって温度や光の影響でもひとりでに求愛行動をしたり、同性同士で求愛行動をしたり、雌にP1ニューロンをもたせると雌に向かって雄型の求愛行動をするという結果の動画はかなり衝撃的でした。動画が多くあったことでとてもわかりやすく、生命科学・遺伝学についてさらに興味をもつことができました。とても有意義で面白かったです!!(2-6女子)

1年次「理数科オリエンテーション」

 4月11日(水)、理科講義室において1年次の「理数科オリエンテーション」が行われました。前の時間に行事もあったため予定よりも短い時間になってしまいましたが、理数科に入学した6・7組の生徒80名が集まり、理数科生としての意識と自覚を改めてもつ機会となりました。
最初に理数部長の山田先生から「宮一理数科には、自分の力を広げ伸ばす『場』が多くある。主体的にどんどんチャレンジしてほしい」というあいさつがあり、続いて鈴木先生から本校理数科の目標や教育課程の特徴、理数科独自の特色ある行事や企画についての簡単な説明がなされました。


 

コスモス理科実験講座「研究室訪問Ⅱ~ミヤイチラボinうみの杜」

【訪問先】仙台うみの杜水族館

本校独自の企画として、大学の研究室や様々な研究を行っている施設を訪問して講義の受講・質問・見学などをする「研究室訪問」を行っています。
今年度2回目の今回は3月27日(火)に,1年次の「プロフェッショナルトーク@理数科」でもご指導をいただいた荒川美緒先生の御協力により仙台うみの杜水族館を訪問しました。 まず,研究職員の大谷さんから松島湾に生息するサンゴタツの生態についての学術的な講義をしていただきました。続いて荒川さんから水族館の意義や職員の業務について、また研究を続けているクラゲの生態についての講義を受けました。
さらに、普段は見ることのできない水族館の「バックヤード」も特別に見学させていただきました。ちょうど27日から観覧できるようになったスナメリをはじめ多くの水生生物の生態について学ぶことができ、水族館の社会的意義についても理解でき、参加した生徒にとっては非常に貴重で有意義な機会でした。

 【生徒の感想より】
○今回初めて仙台うみの杜水族館に行くことができ、またバックヤードまで見学することができ、とてもよい経験になりました。講義①の大谷さんのサンゴタツの研究のお話を聞き、この宮城県にもタツノオトシゴが生息していることを知り驚きました。また、メスがオスの育児嚢を目で見てペアをつくっていることや、繁殖期が5~8月であることなど、2年次から始まる「課題研究」に活用できそうなお話もきくことができよかったです。講義②の荒川さんのお話では、水族館での仕事や役割などを詳しく聞くことができ、またクラゲの受精についてのお話を聞けてよかったです。バックヤード見学では、大水槽やイロワケイルカのプールが屋外にあることに驚き、獣医さんの仕事も少

し見ることができたり標本をつくったりエサを用意しているところを見たりすることもできました。今回の訪問はとてもよい体験になりました。(1-7女子)
○今回の水族館での講義や見学を通して水族館の仕事内容や施設設備について深く知ることが出来た。講義では水族館での仕事が接客や飼育生物の世話だけでなく環境調査や生物研究が含まれていることを知り驚いた。特に大谷さんの講義でのサンゴタツの繁殖についてが印象に残った。見学では、水族館の裏側の大変さを感じた。日々多くの水槽の手入れや世話だけでなく病気の生き物の治療、死んでしまった生物の解剖を通して死因を特定まで行っていることを知り、とても驚いた。そして、この見学で特に印象に残ったのは職員の皆さんの知識の多さである。自分の担当外の生き物のことであっても把握しているだけでなく、どんな質問にも素早く答えてくれる。また、その職員が何十年も水族館に勤めてきたベテランというわけでは 
なく、また勤め始めて数年だということにも驚いた。
これらのことを今回の講義・見学を通して知り、水族館の飼育員という職についてとても興味をもった。(2-7男子)

理数科1年次LHR「プロフェッショナルトーク@理数科」

 理数科恒例のLHR企画として、自然科学に関連した分野での研究を現在の職業に生かし、各分野の「プロ」として社会において大いに活躍している4名の方を講師としてお招きしました。

 講師の先生方には、実際の仕事の内容ややりがい,関連する仕事に就くために必要なことや今後の「夢」などを熱く語っていただき、さらには生徒の質問もまじえながらの「トーク」を行っていただきました。
 また、本校の卒業生の方からは、母校での高校時代の貴重なお話や進路を決める上でアドバイスなども聞くことができたようです。
 理数科の1年生は自分の進路選択に近い分野を希望・聴講し,職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに,自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える貴重な時間となりました。
 日々充実したお仕事を続けている講師の先生方、お忙しいところ素敵なお話をいただき本当にありがとうございました。

(写真左から)
【薬学分野】大塚製薬株式会社 人事部 出来加奈子氏(左上)
【生物分野】仙台うみの杜水族館 魚類チーム 荒川美緒氏(※本校卒業生)(右上)
【情報通信分野】株式会社NTTドコモ東北支社 金田直子氏(※本校卒業生)(左下)
【都市工学(公共交通活用)分野】仙台市都市整備局 田原香織氏(右下)

 

 

【生徒の感想より】
●〔薬学〕私は将来薬剤師になり,調剤薬局で働きたいと思っています。その中で今回の先生のおはなしを聞いて印象に残った言葉が2つあります。1つ目は「自分の強みは何かを見つける」という言葉です。私は自分で自分の強みが分かりません。自分の弱みなら多く見つけることができます。なので自分の弱みを見つけるのも大切ですが,それ以上に親や友人,クラスメイトなどに聞いたり自分自身でも強みを多く見つけようと思います。2つ目は「時間を大切にする」という言葉です。今,私は当たり前のようにほぼ毎日学校へ通い,放課後は部活をし,友人と会話をしています。この時間を今まで何も思わず,ただ普通に過ごしたことを後悔しました。1つ1つの出来事,やることに意味があることを忘れかけていました。ことわざで「ちりも積もれば山となる」という言葉があります。その言葉のように努力や発見を小さな事でもこつこつ積み上げていこうと思います。〔7組〕

○〔生物〕自分の大好きなこと,やりたいことを仕事としていることが,本当にすごいなと思いました。その夢を叶えるために諦めず意志を貫き通す荒川さんがとてもカッコいいなと思いました。私は理数科に入ったものの,やりたいことが明確でなく,理系からもっとそれたものにも,多くの興味があり,進路についてとても悩んでいたので,荒川先生の「進路が決まっていなくても,焦ることはない。でも,今のうちから勉強すること・調べることをしておくと,選択肢が広がる。そして自分の中核になるキーワードを決める。」というお話を聞き,今たくさん勉強し,今のうちにたくさんのキーワードを集められたらなと思いました。〔7組〕

●〔情報〕ドコモの会社のことについて詳しく話を聞いてとても良い時間でした。たくさんの未来の可能性がある私たちには選択がたくさんあるので,多くのことに興味をもって良い進路を歩んでいきたいと思いました。信念を持って進められるという資質に心を打たれました。金田さんも進路に色々と悩んだらしいので,安心しました。本当に今回の講話を聞けて良かったです。〔6組〕

○〔都市工学〕今回のプロフェッショナルトークで,少し建築に興味を持ちました。自分はまだ工学部のどの科に行きたいかは決まっていませんが,建築も視野に入れたいと思いました。写真を見せてもらい,すごくいいと感じました。後半で話してもらった交通整備の話が詳しくて分かりやすかったです。「仙台スマート」などの企画で駅のバリアフリー化などの話がすごく楽しかったです。自分はよく移動するとき車を利用しているので,少し節約してみようかなと思いました。これからも素晴らしいトークをしてほしいと思いました。ありがとうございました。〔6組〕

理数科講演会(2年次)

 『なぜコンピュータは速いのか?~数学が支えるアルゴリズムのパワー~』
  講師:東北大学大学院情報科学研究科 准教授 伊藤健洋先生

 コンピュータの動作を決めている「アルゴリズム」は,計算機システムが正しく,高速に動作するための重要な鍵を握っています。本講義では,数学を道具として使うアルゴリズム開発の基礎理論から最先端の応用などの研究開発を紹介して下さいました。

2年次「理数科講演会」

 『なぜコンピュータは速いのか?~数学が支えるアルゴリズムのパワー~』
 (数学・情報分野)
 ●講師:東北大学大学院情報科学研究科 准教授 伊藤健洋先生

 コンピュータの動作を決定する「アルゴリズム」は、計算機システムが正しくかつ高速に動作するための重要な鍵を握っています。今回の講義では,数学を道具として使うアルゴリズム開発の基礎理論から最先端の応用などの研究開発を紹介して下さいました。
 講義の中では社会の様々な場で活用されている人工知能(AI)研究の状況、ビッグデータの活用など現代における多彩な問題についても詳しく説明していただき、gale-Shapleyアルゴリズムを適用して安定した「マッチング」を求める演習など実際に生徒が考えてみる時間もあり、楽しくかつ奥深い数学の世界にふれることができました。

 

【生徒の感想】
○「アルゴリズム」という言葉は何回か聞いたことがあったがその本質はわからないでいた。それは自律したコンピュータに含まれるもので、それがないとコンピュータは”置物化”するものだと知った。機械がテーブルゲームで人間に打ち勝ったことがあったが、人間がプレイするようなゲームは苦手とするのは、「東ロボくん」が国語・英語が苦手なのと同じで、常識が欠落しているからなのでは、と考えた。また、gale-shapleyのアルゴリズムは常に最適解を導き出すことも高校数学で証明されていて理解することができた。講義のタイトルは物理っぽくて自分には苦手な分野かと思ったが、スルスルと頭に入ってくる面白さがあった。(6組男子)
●アルゴリズムはコンピュータに命令を出すだけのイメージでしたが、マッチングなどの作業もすることができるのはとても驚きました。Gale-shapleyアルゴリズムは実際にやってみて楽しかったし、わかりやすかったです。数学の研究は何をしているのかあまり想像できなかったけれど、医師臨床研修マッチングなどに使われるような実用的でおもしろいものもあることを知ることができました。また、「正しさの証明」など、高校でやっている数学は社会でも役に立つ部分があることを知ることができてよかったです。(6組女子)

理数科講演会(1年次)

 『進化の島,冒険の島,闘いの島:海洋系の生態系』
  講師:東北大学東北アジア研究センター地域生態研究分野 教授 千葉聡先生

  千葉先生のご専門は動物生態学や保全生物学などで,様々な生態系において生物 
 多様性の創出,維持機構の解明という基礎研究や,生態系管理や外来種の影響緩和
 希少種保全という応用テーマに取り組まれています。今回は東洋のガラパゴスとい
 われる小笠原諸島の生態系についてお話して下さいました。

1年次「理数科講演会」

【講師】東北大学大学院理学研究科・理学部附属
     地震・噴火予知研究観測センター 教授 松澤 暢 先生
【演題】『地震と噴火-なぜ、どのようにして起こるのか-』

 12月4日(月)5・6校時に1年次生を対象にした「理数科講演会」を実施しまし
た。今回は社会的にも大きな関心を集めている地震・噴火のメカニズムについて専門的
に研究していらっしゃる東北大学の松澤暢先生をお招きして、わかりやすく講義してい
ただきました。
 平成23年の「東北地方太平洋沖地震」発生の原因から、昨年発生した熊本での大地
震の様子、また利府-長町活断層や蔵王での火山活動などについても科学的な観点から分析・解説していただきました。私たちの身近にある自然に関わる最先端の研究について理解できた、実に興味深い講義でした。
 生徒からの質問も活発に出され、講義が終わってからも個別にお話を聞きにくる生徒が多くみられました。

 【生徒の感想より】
 ○地震予知に関しては以前から興味があったが,今回の講演を聴いて予知の難しさ 
 を知ると同時に様々な分析の仕方があり,それらを組み合わされることで何が新し
 いことが見えてくるかもしれないと思い,とても興味深くなった。
 ○宮城に住んでいる私たちにとって,地震は当たり前に起こるもの・日常的にある
 ものとして過ごしていたが,今回の講演で改めて地震の正しい知識を身につけるこ
 とができた。(中略)そもそも,地震というのは急激なすべりによる地面(断層)の
 ずれで,テレビでよくみる地面がはねかえるというのではなく,どれくらいの大き
 さのものがどのくらいずれて進んだかが揺れに比例するということを理解した。また,「近い過去」に「繰り返し」「活動」していて将来も「活動」すると考えられる「活断層」が,自分の住んでいる地域にもあり驚いた。火山においては「噴火警戒レベル」によりどのくらいの人がどうやって避難すべきなのかを示すことで市民を危険から守ることができる。図を見ただけで,どの山がどうなっているのかを把握できる松澤暢先生は様々なものを見比べ研究し知識を深めていったのだと興味をもち,私も深く探っていき研究してみたいと思った。

 

 

ミヤイチ☆キャンパスⅠ

 「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」は、1年理数科の生徒を対象に、大学で自然科学に関連した研究に取り組んでいる東北大学の大学院生「サイエンス・エンジェル(SA)」の皆さんから大学での研究や大学生活、そして自分の体験談をまじえて進学(大学受験)に向けた心構えなどについて話していただくものです。今年度は本校卒業生を2名を含む6名のSAをお招きし、工学系・医学系・薬農学系の3つのグループに分けて実施しました。また、今回は特別にミヤイチ☆キャンパスⅠ終了後、受験を間近に控える3年生の希望者に対して、受験勉強や入試について相談する時間を設けていただきました。

1年次LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」

 「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」は、1年理数科の生徒を対象に、理系の研究科で専門的な研究に取り組んでいる東北大学の大学院生「サイエンス・エンジェル(SA)」の皆さんをお招きして大学での研究や現在の大学生活の様子、そして自分の高校時代の経験や進路決定までの体験談をまじえて大学進学(受験)に向けた心構えなどについてお話していただくものです。今回は理学研究科,薬学研究科,工学研究科,情報科学研究科,生命科学研究科,医工学研究科に所属する7名のSA(うち1名本校OG)をお招きしました。前半は7名全員からお話をうかがい,後半は3つのグループに分けて質問に対する回答やより踏み込んだ話などを聞くことができました。
年齢も近く、いきいきと学生生活を送っているSAの皆さんと接することができ、具体的な経験もまじえた貴重なお話を聞いた1年生にとっては、「大学への憧れ」を抱くとともに自己の進路について改めて考え直すよい機会となりました。 終了後も個別に質問・相談をする積極的な生徒も見られたようです。SAの皆さん、ありがとうございました。

 

○生徒の感想
実際の大学院生から,大学に入るまでのこと,大学での研究や大学生活について聞くことができて,とても貴重な体験ができました。先輩方の経験に基づいたアドバイスを聞くことができ,これから自分自身の進学先を選択するときに,今回いただいたアドバイスを生かしていきたいです。先輩方のお話はためになるものばかりでその上とても面白かったです。第二部のフリートークの時間には,どのような入試で入学したかなど更に詳しい話を聞くことができて良かったです。大学についての話を聞くことで自分の将来について深く考える良いきっかけになりました。勉強に対する意欲が高まりました。

「H29施設見学会」

10月12日(木)、理数科1,2年生の「施設見学会」が行われました。県内で最先端の研究を通して社会に貢献している施設を訪れ、研究員の説明や講話を聞きながら実際に研究設備にふれることのできる貴重な機会でした。
○1年次;みやぎ復興パーク(多賀城市)
・宮城県農業園芸総合研究所(名取市)
 
○2年次;国立研究開発法人 産業技術総合研究所東北センター(仙台市宮城野区)
・宮城県産業技術総合センター(仙台市泉区)

 

2年次理数科課題研究「論文作成ガイダンス」

 『これから論文を書く高校生のために』
  東北大学大学院生命科学研究科 准教授 酒井聡樹先生

  課題研究も大詰めを迎え、いよいよ論文作成の時期が近づいてきました。そこ 
 で、今年も東北大学准教授酒井先生をお招きし、論文を作成するにあたり気をつけ
 なければならないことなどをお話していただきました。

 【生徒の感想より】
 ○ 今まで全くといっていいほど学んでこなかった論文の書き方について、重要な
   部分やその書き方について学ぶことができました。この先どれだけ良い研究がで 
                    きたとしても、論文にまとめる力がなければ周囲に分かってもらえないので、
                    しっかりとした論文を書き、周囲に読みたいと思ってもらえるような研究を進め
                    ていきたいです。

コスモス理科実験講座「つくば宿泊研修~エネルギーについて学ぶ~」

 毎年恒例の夏休みに行われる2泊3日の宿泊研修。本年度は19名の生徒がつくばエキスポセンター、高エネルギー加速器研究機構、サイエンススクエアつくば、筑波大学付属プラズマ研究センターを訪問し、エネルギーの色々について見て聴いて学んできました。筑波大学の学生との懇談会では大学生活の話などを聞くことができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。

コスモス理科実験講座「H29つくば宿泊研修~エネルギーについて学ぶ~」

毎年恒例の夏休みに行われる、様々なエネルギーの利活用について最先端の研究を行っている施設を訪問してエネルギーについて学ぶ2泊3日の宿泊研修。
本年度は普通科・理数科合わせて1年次20名の生徒が高エネルギー加速器研究機構・食と農の科学館・つくばエキスポセンター・那珂核融合研究所・筑波大学藻類バイオマス大規模実証施設を訪問し、見学・講義・実験などを通して様々な研究にふれてエネルギーに関する多くのことを学ぶことができました。
参加した生徒にとって、いずれも非常に有意義な体験となり、自然科学への興味関心を深め、進路選択や日常の勉強への意欲も大いに高まる充実した研修となりました。

2日目の夜には本校卒業生を含む筑波大学の5名の学生さん

との懇談会を行い、大学生活や受験勉強などの貴重なお話を聞くことができました。

【主な研修日程】
8月17日(木)集合・開講式・出発・/那珂核融合研究所/筑波大学・鈴木石根教授による講義
8月18日(金)高エネルギー加速器研究機構/中央農業総合研究センター・食と農の科学館/筑波大学の学生との懇談会
8月19日(土)筑波大学藻類バイオマス・エネルギー大規模実証施設/つくばエキスポセンター/帰校・閉講式・解散


研修の様子は「理数科通信 第4号」もご覧ください。

   

 

コスモス理科実験講座「最先端の放射線医学を学ぶ」

  放射線医学の研究とその応用について深く学ぶ実験講座が7月29日、8月3日~5   
 日、8月10日の3回にわたり開催されました。この講座は公益財団法人中谷医工計測
 技術振興財団の助成を受け、放射線医学総合研究所、東北大学医学部放射線診療科
 および東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターの協力を得て行われ
 ました。本校の他、仙台三高、仙台向山高の生徒も参加し、交流を深めました。

コスモス理科実験講座「研究室訪問」

【訪問先】東北大学大学院生命科学研究科(片平キャンパス)
     植物生殖遺伝分野研究室(教授:渡辺正夫)

 最先端の研究をしている研究室の見学や大学の施設設備で実験・実習を体験するのが研究室訪問です。
 今年度は7月13日に,1年次進路講演会や東北大学科学者の卵養成講座でお世話になっている渡辺正夫先生の研究室を見学し,植物の生殖活動全般を分子遺伝学的アプローチで解き明かす研究,特にアブラナ科の自家不和合性についての研究の紹介や,研究室所属の学生による大学生活の紹介,進路についてのアドバイスなどをいただきました。

【生徒の感想より】
○ 今回の講義を聞いたことにより,生物や植物への関心が高まりました。とてもおもしろかったです。研究室のものをた くさん細かいところまで説明してくださり,興味がわきました。本当にありがとうございました。
○ 研究室を訪れることで,目指す学部の具体的なイメージをつけることができたので,とても有意義でした。研究環境がとても充実していて感動しました。

コスモス理科実験講座「研究室訪問」

 

【訪問先】東北大学大学院生命科学研究科(片平キャンパス)
     植物生殖遺伝分野研究室(教授:渡辺正夫先生)

 本校独自の企画として、最先端の研究をしている研究室を訪問し、高度な施設設備を備えた大学の研究室で実験・実習などの体験ができる「研究室訪問」を行っています。
 今年度は平成29年7月12日(水)に,1年次の「進路講演会」や2年次「課題研究」、また「東北大学 科学者の卵養成講座」などでもご指導をいただいている教授・渡辺正夫先生の研究室を訪問しました。 渡辺先生の研究室では、アブラナ科植物の自家不和合性における分子機構の解明や高等植物の受粉に関わる花粉・柱頭因子の遺伝学的解析などについて、様々な研究材料を用いて高度な分析を行っているとのことです。渡辺先生からは生徒の疑問に対して丁寧に説明していただき、普段は見ることのできない実験機器などにも実際にふれ興味深い研究の様子を知ることができました。
 さらに、研究室所属の大学院生による研究内容の紹介、進路についてのアドバイスなどをいただくなど、参加生徒にとっては非常に貴重な時間となりました。

 

【生徒の感想より】
○ いままで見たことがない様々な設備を見ることができ、とてもわくわくしていました。実際に研究室で研究している 
 方々のとても明るい様子を見て、私もこのような研究設備の整ったところで勉強したい、自分のやりたい研究をしたいと
 今までよりも強く思うようになりました。今回見学できて本当に良かったです。(1-6女子)
○ 今回はありがとうございました。植物の自家不和合性についてよく理解することができました。また実際に使用されて
 いる実験機器や、それらを操作しているところを見ることができ、よい体験となりました。私は生物部に所属していて、
 今まさに植物の研究をしています。今日の体験を活用していけるよう努力していきます。(1-7女子)

 なお、研究室訪問の様子は渡辺先生の研究室ブログでも紹介されています。こちら(外部リンク)もぜひご覧ください。

2年次理数科出前授業

 『リズムとコンテキストから脳の働きを探る』
  講師:東北大学医学部生体システム生理学分野
     教授 虫明 元先生
  脳にある二つの興味深い特性、一つは大脳皮質の活動は様々なリズムで振動し 
 その場所も変化すること、もう一つは我々の行う判断はコンテキストに強く影響 
 を受ける事です。そしてこれらが脳の共通の働きに依存することがわかってきま
 した。
  先生の声の波形の観察や錯視のデモなどを使って説明してくださいました。※
 コンテキスト(コンテクスト)・・・「文脈」「状況」「前後関係」「背景」

 『室温超伝導への挑戦!』
  講師:東北大学工学部電気情報物理工学科 応用物理学コース
     准教授 加藤 雅恒先生
  現在発見されている超伝導物質は最高でもマイナス138℃以下でないと超伝導 
 を示しません。もし室温で超伝導を示す物質が開発されれば、超低温にするため
 の電力が必要でなくなり、地球環境問題を一気に解決できるそうです。先生が室
 温超伝導を目指してどのように研究しているかについて話をしてくださいまし
 た。

2年次「理数科出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」

大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチ☆キャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「電気情報物理工学」「生命科学」の2分野に分かれてハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。

 【電気情報物理工学系】
 『言葉がわかる人工知能をつくる ?自然言語処理の挑戦?』
   ○講師:東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻
      同 工学部電気情報物理工学科
   ○教授 乾 健太郎 先生

  どうすればコンピュータに言葉を「教える」ことができるか、という問いを通じ 
 て、『言葉が分かるコンピュータ』を開発する自然言語処理研究の最前線について詳
 しく講義していただきました。
                  また、言葉を使いこなす人間の知能の不思議さや人工知能が社会に及ぼす影響な
                 ど、様々な視点から考えることのできた貴重な講義でした。
                  さらには本校理数科を卒業し、東北大学大学院情報科学研究科で研究をしている赤
                 間怜奈さん(平成24年度卒)からもお話をしていただきました。


 【生命科学系】
 『宇宙に生きる~生物と重力の関係について~』
  ○講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
  ○教授 東谷篤志 先生

  国際宇宙ステーション「きぼう」におけるモデル生物・線虫の宇宙実験を通し、重
 力が生物にどのような影響を与えるのかという点について興味深い講義をしていただ
 きました。
  また、筋力の衰えと加齢・認知症予防の関係性や熱中症モデルの線虫実験など、生
                 命科学の研究について多様な方面のお話を聞くこともできました。

理数科1年次LHR「プロフェッショナルトーク@理数科」

理数科恒例のLHR企画として、自然科学に関連した分野での研究を現在の職業に生かし、各分野の「プロ」として社会において大いに活躍している4名の方を講師としてお招きしました。

 講師の先生方には、実際の仕事の内容ややりがい,関連する仕事に就くために必要なことや今後の「夢」などを熱く語っていただき、さらには生徒の質問もまじえながらの「トーク」を行っていただきました。
 また、本校の卒業生の方からは、母校での高校時代の貴重なお話なども聞くことができたようです。
 理数科の1年生は自分の進路選択に近い分野を希望・聴講し,職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに,自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える貴重な時間となりました。
 日々充実したお仕事を続けている講師の先生方、お忙しいところ素敵なお話をいただ  
                 き本当にありがとうございました。

(写真左から)
【薬学分野】大塚製薬株式会社 人事部 出来加奈子氏(左上)
【生物分野】仙台うみの杜水族館 魚類チーム 荒川美緒氏(※本校卒業生)(右上)
【情報通信分野】株式会社NTTドコモ東北支社 金田直子氏(※本校卒業生)(左下)
【都市工学(まちづくり)分野】仙台市都市整備局 田原香織氏(右下)

 

 

理数科1年次LHR「プロフェッショナル☆トーク」

自然科学に関連した職業で活躍している4名の方をお招きし,実際の仕事の内容ややりがい,関連する仕事に就くために必要なことなどをお話していただきました。希望する分野を聴講し,職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに,自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える契機となりました。
(写真左から)
【薬学分野】大塚製薬株式会社 人事部 出来加奈子氏
【生物分野】仙台市八木山動物公園 獣医 釜谷大輔氏
【電気通信分野】株式会社KDDI研究所 澤谷雪子氏(本校OG)
【医工学分野】東北大学医工学研究科 特任教授 清水一夫氏

   

2年次「理数科講演会」

 『なぜコンピュータは速いのか?~数学が支えるアルゴリズムのパワー~』
 (数学・情報分野)
●講師:東北大学大学院情報科学研究科 准教授 伊藤健洋先生
コンピュータの動作を決定する「アルゴリズム」は、計算機システムが正しくかつ高速に動作するための重要な鍵を握っています。今回の講義では,数学を道具として使うアルゴリズム開発の基礎理論から最先端の応用などの研究開発を紹介して下さいました。
講義の中では人工知能の発達やビッグデータの活用など多彩な問題についても説明していただき、gale-Shapleyアルゴリズムを適用して安定した「マッチング」を求める演習などを実際に生徒が考えてみる時間もあるなど、楽しくかつ奥深い数学の世界にふれることができました。

 

【生徒の感想】
○「アルゴリズム」があることでコンピュータは人間にも匹敵するコンピュータになることが今回初めてわかり、「アルゴリズム」のすごさや大切さを知りました。また、数学はあまり実践的に使われていないのではないかと思っていましたが、身近なものにも使われていること、基礎となる理論=土台が数学であることを再確認し、数学をさらに好きになりました。また、一つ一つを順序立てて、理論的に納得させられるような先生のお話はとてもわかりやすく、私も人の前で話をするときは、順序立てて興味を引くような話し方を研究していきたいと思います。(7組)

1年次LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」

 「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」は、1年理数科の生徒を対象に、理系の研究科で専門的な研究に取り組んでいる東北大学の大学院生「サイエンス・エンジェル(SA)」の皆さんをお招きして大学での研究や現在の大学生活の様子、そして自分の高校時代の経験や進路決定までの体験談をまじえて大学進学(受験)に向けた心構えなどについてお話していただくものです。今回は6名のSAをお招きし、医学系・生命科学系・薬学系などの3つのグループに分けて実施しました。
年齢も近く、いきいきと学生生活を送っているSAの皆さんと接することができ、具体的な経験もまじえた貴重なお話を聞いた1年生にとっては、「大学への憧れ」を抱くとともに自己の進路について改めて考え直すよい機会となりました。
終了後も個別に質問・相談をする積極的な生徒も見られたようです。SAの皆さん、ありがとうございました。

 

1年次「理数科講演会」

【講師】東北大学大学院理学研究科・理学部附属
地震・噴火予知研究観測センター 教授 松澤 暢 先生
  【演題】『地震と噴火-なぜ、どのようにして起こるのか-』

11月7日(月)5・6校時に1年次生を対象にした「理数科講演会」を実施しました。今回は社会的にも大きな関心を集めている地震・噴火のメカニズムについて専門的に研究していいらっしゃる東北大学の松澤暢先生をお招きして、わかりやすく講義していただきました。
平成23年の東北地方太平洋沖地震の原因から、今年になって発生した熊本および鳥取での地震の様子、また利府長町活断層や蔵王での火山活動など多様な観点に基づいた実に興味深い講義でした。
生徒からの質問も活発に出され、講義が終わってからも個別にお話を聞きにくる生徒が多くみられました。

【生徒の感想より】
○地震についての講義を聞いて、今まで学んできたことには及ばないくらいのたくさんの知識と記録、観察する力が必要なんだなと思いました。私たちは実際に大きな地震を経験しましたが、専門的にみると大変な労力のうえで緊急地震速報や予知をしているんだなと感じ興味を持ちました。具体的な例や身近な物事にたとえて説明してくださったので分かりやすかったです。
○地震の断層の違いや断層のすべる速さによってその影響が大きく変わっているのを知り、2011年の大震災がどれだけ大きくどれだけ珍しいものだったのかというのを感じました。地震については甘く考えているものではないので、詳しいお話まで聞くことができ、とても勉強になりました。予測も当たったり外れたりと予測する側も難しいし、信じる側の判断も難しいなと思いました。今年も熊本や鳥取で大きな地震が起き、「遠いから関係ない、自分は大丈夫だ」と思うのではなく、日ごろから注意をし備えをしっかりしたいと思いました。身近な情報やニュースなどでは知ることができないことまで深く学ぶことができ、とても勉強になりました。

 

「H28施設見学会」

 10月13日(木)、理数科1,2年生の「施設見学会」が行われました。県内で最先端の研究を通して社会に貢献している施設を訪れ、研究員の説明や講話を聞きながら実際に研究設備にふれることのできる貴重な機会でした。
○1年次;宮城県農業園芸総合研究所(名取市)
・理化学研究所 仙台支所(仙台市青葉区)
○2年次;宮城県産業技術総合センター(仙台市泉区)
・国立研究開発法人 産業技術総合研究所東北センター(仙台市宮城野区)

  

コスモス理科実験講座「H28つくば宿泊研修~エネルギーについて学ぶ~」

 毎年恒例の夏休みに行われる、最先端の研究を行っている施設を訪問してエネルギーについて学ぶ2泊3日の宿泊研修。
 本年度は理数科1年次20名の生徒が高エネルギー加速器研究機構・食と農の科学館・サイエンススクエアつくば・つくばエキスポセンター・那珂核融合研究所を訪問し、見学・講義・実験などにより様々な研究にふれてエネルギーに関する多くのことを学んできました。参加した生徒にとって、いずれも非常に有意義な体験となりました。

 

  

 2日目の夜には本校卒業生を含む筑波大学の6名の学生さんとの懇談会を行い、






 

 大学生活や受験勉強などの貴重なお話を聞くことができました。
 
 



 

コスモス理科実験講座「研究室訪問」

【訪問先】東北大学大学院生命科学研究科(片平キャンパス)生態システム生命科学専攻 環境遺伝生態学講座 ゲノム継承システム 分野研究室(教授:東谷篤志先生)

本校独自の企画として、最先端の研究をしている研究室を訪問し、高度な施設設備を備えた大学の研究室で実験・実習などの体験ができる「研究室訪問」を行っています。
今年度は平成28年7月11日(月)に,「2年次出前授業」や「東北大学 科学者の卵養成講座」でお世話になっている東谷篤志先生の研究室を見学しました。多様な環境要因が生物の遺伝情報であるゲノムDNAに 及ぼす影響について様々な研究材料を用いて高度な解析を行っている研究室で,普段は見ることのできない実験機器などに実際にふれ興味深い研究の様子を知ることができました。さらに、本校卒業生の先輩をはじめとする研究室所属の大学院生による研究内容の紹介、進路についてのアドバイスなどをいただくなど、参加生徒にとって非常に貴重な時間となりました。

 

【生徒の感想より】
○たくさんの貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。大学院生の方の生のお話を直接聞くことができてよかったです。また、研究のやり方がさすが大学院生だと感じました。先輩方のような様々な視点を参考にして今後の勉強にも役立てたいと思いました。
○とても高価な実験機器にふれ、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。普段はなかなか行くことができない大学の研究室に行けて光栄です!

2年次「理数科出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」

大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチキャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「医工学」「生命科学」の2分野に分かれてハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。

【医工学系】
『触覚のメカニズムの解明と触覚に基づく医療機器の開発に関する研究』
 講師:東北大学工学部機械知能・航空工学科バイオロボットシステムコース
    (東北大学大学院医工学研究科医療福祉工学分野)
 教授 田中真美 先生

 パチニ小体などの触感感覚受容器の特性やヒトがものに触るときの動作に着目し,高分子圧電材料をセンサーとして用いた測定装置で振動刺激の振幅や周波数を分析することによって「ふんわり」「しっとり」などの触感を測定する機器の開発・研究について詳しく話していただきました。
 また、その技術を医療の現場の”触診”に応用すると,経験に左右されない診断や抵抗感をもたれがちな部位の検診も可能になるとのことで,医学と工学が融合した医工学という分野の紹介もしていただきました。

【生命科学系】
『モデル生物 線虫の宇宙実験を通して ―生物と重力の関係について―』
 講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
    教授 東谷篤志 先生

 国際宇宙ステーション「きぼう」におけるモデル生物・線虫の宇宙実験を通し、重力が生物にどのような影響を与えるのかという点について興味深く講義していただきました。また、突然変異などの細胞分裂に対する放射線の影響やヒトや動植物のDNA配列の違い、さらには老化を防止する“長寿遺伝子”の可能性など、生命科学について多様な方面のお話を聞くこともできました。