理数科の行事

本校理数科では、近くに大学や研究施設があるという地理的な特長を生かして、大学や研究所と連携して様々な行事を数多く実施しています。実際に最先端の研究に触れて科学への興味・関心を高め、「将来につながる広い視野」と「創造的な能力」を身につけます。

 

  1年次 2年次
4月 理数科オリエンテーション 課題研究オリエンテーション
5月 理数科教育課程説明会 出前授業「ミヤイチ☆キャンパスⅡ」
6月 研究室訪問(希望者) 研究室訪問(希望者)
夏休み

コスモス理科実験講座

「エネルギーについて学ぶ(つくば宿泊研修)」

コスモス理科実験講座

「エネルギーについて学ぶ(つくば宿泊研修)」

9月   課題研究中間発表会
10月 施設見学会(県内・全員) 施設見学会(県内・全員)
11月 LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」  
12月 理数科講演会

理数科講演会
課題研究「論文ガイダンス」

1月 LHR「プロフェッショナルトーク@理数科」 課題研究「プレゼンテーション技術」
2月   課題研究発表会
3月

課題研究ガイダンス
ポスター発表会見学
4校合同課題研究発表会

ポスター発表会
4校合同課題研究発表会

理数科の行事

2年次理数科講演会 実施 2021.12.10

12月10日(金)6・7校時に、東北大学大学院情報科学科 教授 伊藤健洋先生にお招きし、「なぜコンピュータは速いのか? ~数学が支えるアルゴリズムのパワー~」と題して講演をしていただきました。

 

【生徒の感想】

サッカーロボットの話で、ロボットは教わったことしかできませんが、極めるとクイズ大会で優勝するなど人間の知能を超えることもあるのが興味深かったです。/人間関係すらも数学やコンピュータなどで仮説をたてることができるというのがとても面白いと思いました。習った式などを活用して色んなことを調べられたら楽しいと思いました。/当たり前のように使う機械が本当は自動で動くためにはアルゴリズムというものが必ずあるということを知り、物を見る目が変わりました。また、今の自分たちにも考えられるような仕組みであったということがわかり、更に興味が湧きました。/普段は考えないけれども、身近なところにアルゴリズムが存在しているということがわかって興味深かった。実際にノーベル賞をとったアルゴリズムを体験して、少しだけアルゴリズムの大切さを理解出来たような気がする。自分の将来の進路の幅が広がるように熱心に勉強に取り組もうと思った。

 

1年次理数科LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ~東北大学サイエンス・エンジェルの話を聞く~」が行われました。

11月11日(木)に1年次理数科LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ~東北大学サイエンス・エンジェルの話を聞く~」が行われました。今年度も昨年度と同様オンラインで行われ、東北大学において自然科学に関連した研究に取り組んでいる大学院生である「サイエンス・エンジェル」の方々から研究の内容や大学生活、高校生活についてお話を頂きました。当日はグループを3つに分け、それぞれ興味のある分野のお話を聞き、その分野に対する興味・関心を深め、学習意欲や進路意識を高めました。

 

生徒の感想(一部抜粋):

「普段聞くことができない大学院での研究の話や県外からの進学の方の話も聞けて、これからの進路選択や学習の糧になった。」

「これからの授業の受け方への意識を変えることができるよい機会だった。」

1年次理数科講演会

12月1日(水)に1年次理数科講演会が行われました。今年度は昨年度と同様、東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻教授 須賀利雄 先生に「海と地球温暖化~海流の仕組みから異常気象まで~」という演題でご講演頂きました。講演は、海と大気の流れに関することや地球温暖化のメカニズムとそれにより引き起こされる災害・異常気象など、私たちの身近に感じられる内容で、生徒たちも関心を持って聞く様子がみられました。また、須賀先生とゆかりがある今年のノーベル物理学賞を受賞した真鍋先生の研究についてもお話し頂き、「興味のあることを続けて研究する」ことの大切さを学びました。

お礼の言葉では理数委員の生徒が「温暖化の仕組みについてわかりやすく説明して頂いた。地学の授業を取ることが出来ないため、興味がある生徒にとって貴重な講演となった。」と述べ、須賀先生からは「地学分野を高校で学ぶ学生は少ない。今学んでいる物理や化学が地学の学びに生きてくるのでしっかり勉強してほしい。興味のあることを続けて学んでほしい。」というお言葉を頂きました。

 

生徒の感想(一部抜粋):

「海流の流れは様々なことに影響していて驚いた。地学はやはり面白そうなので勉強したい。」

「難しい内容であったが、わかりやすく教えてくださったので地球温暖化に興味が持てた。」

「(序盤省略)~地球温暖化を少しでも食い止めるために自分に何ができるか考えていこうと思った。」

 

1年次理数科施設見学会

10月26日(火)に1年次理数科施設見学会が行われました。今年度は昨年度と同様に、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、6組と7組で二手に分かれ、南蒲生浄化センターと宮城県農業・園芸総合研究所を午前・午後で入れ替えるという行程で見学してきました。

生憎の雨で行程を縮小する場面もありましたが、施設の方々に手厚くご対応いただき、施設の概要や目的、そこで行われている研究を学ぶことができました。

今回の見学で学んだことは、日頃の学習や進路選択に生かしていきます。

 

生徒の感想:

〇南蒲生浄化センター

 「下水道からどのようにしてキレイな水になるのかがよく分かった。震災で学んだ津波の威力からきちんと対策しているんだなあと感じた。」

〇宮城県農業・園芸総合研究所

 「普段の授業では習うことのできないフル-ツや野菜の品種開発や動物に食べられないための対策を聞くことができてとても面白かった。」

〇全体を通して

 「知らなかった仕事や学問があって面白いと思いました。この経験を活かして将来につなげていきたいです。」

 

写真:

〇南蒲生浄化センター

 

〇宮城県農業・園芸総合研究所

2年次理数科 出前授業 2021.5.24

5月24日(月)に分野ごとに理数科出前授業を行いました。生命科学分野は,講師は東北大学大学院生命科学研究科准教授 小金澤雅之先生で,「神経生物学入門」との演題でお願いしました。情報工学分野は,講師は東北大学大学院情報科学研究科教授 乾健太郎先生と東北大学データ駆動科学・AI教育研究センター助教 赤間怜奈先生で,「AIはいつか言葉を理解するか?〜言語から見る人工知能の現在と未来〜」との演題でお願いしました。

 

生徒の感想

【生命科学分野】

聞いたことの無いP1ニューロンやP2bニューロンなど色々な神経の名前や求愛行動の過程など知ることが出来てとても勉強になりました。人為的にショウジョウバエの求愛行動や攻撃行動を誘発させたりできるということを知って,もし人間にもそういった行動を誘発させることが出来たとしたら恐ろしいと思いました。/私はハエについて中学のときに実験をしたことがあったのでとても興味がありました。先生の講演は難しい専門用語がたくさんあり深掘りしていることがよくわかる講演でした。内容も難しくきいたことがない内容ばかりだったのでたくさんの知識を得ることができました。とてもためになる有意義な時間を過ごせたと思います。/求愛行動という1つの行動でも,どんな遺伝子が関わっているのか,数多くあるニューロンのうちどれが1番関わっているのか,また,オスにしか起こらない現象を強制的に起こしたらどうなるかなど,様々な疑問や仮説を立てて実験しているところが面白く,これから研究していく上での参考になりました。このハエでも意外と複雑な行動をしていたので,人間などの動物はさらに複雑なのか,それともハエと同じような感じなのか,気になりました。

 

【情報工学分野】

これからAIが普及すると,既存の職業が100パーセントなくならずとも,縮小される可能性があるから,新しい仕事を見つける(考える)必要があると聞いた。それを聞いて,広い視野で物事を考えることがこれからは重要だと強く感じました。また,最後のお話で,ワクワク出来ることを見つけると成長出来るとあったので,私も積極的に勉強で興味をもてる分野を探そうと思います。/AIはまだ人間の言葉がわからず理解もしてないということを知りとても驚きました。また,言葉を数学で表すということに親近感を抱きました。これからの社会でAIが活躍していくということをよく耳にするので講義を受けられて良かったです。そして大学についての話もしていただけて,自分がワクワクすることを見つけられればいいと思いました。/ディープラーニングの仕組みがとても興味深かった。機械が学習するというのは聞いたことがあったが,このような仕組みであるというのはとてもためになった。

課題研究ガイダンスとポスターセッション 2021.3.18

1年次生を対象に、次年度の課題研究ガイダンスを行いました。その後、2年次生が1年次生に研究成果を発表するポスターセッションを行いました。昨年は全国一斉休校のためポスターセッションが行えませんでしたが、2年ぶりに行うことができ、1年次生は次年度のテーマについて考える良い機会となりました。

理数科4校合同発表会 2021.3.17

宮城県高等学校理数科教育研究会の課題研究発表会がオンラインで行われ、理数科1・2年次生が参加しました。理数科のある仙台第三高校、仙台向山高校、災害科学科がある多賀城高校と本校の4校が、2年生で取り組んだ課題研究の成果について2題ずつ発表しました。

本校からは、

物理分野「水による衝撃を求める~物体の落とす高さと面積を変えた実験より考察~」

生物分野「光合成細菌 ~生息地における性質の違い~」 を発表しました。

2021.1.21 1年次LHR「プロフェッショナルトーク@理数科」

自然科学に関連した職業に就いて活躍している方を招き、実際の仕事の内容ややりがい、関連する仕事に就くために必要なことなどを話していただく、プロフェッショナルトークを行いました。今回は、4分野中2分野でオンライン開催になりましが、専門的な話に生徒は聞き入っていました。

講師の方々
 薬学分野 大塚製薬株式会社 出来加奈子 氏
 生物分野 仙台うみの杜水族館 大谷明範 氏
 医療・医工学分野 株式会社IFG 八島建樹 氏
 建築・工学分野 山下設計 谷口太郎 氏

 

生徒の感想より

自分が今まで考えていなかった観点で説明を受けたので、考え方が変わった。/今とても勉強のしなさすぎで焦っているので、毎日計画的な勉強を心がけ、取り組みたいと思っています。/普段は知ることのできない仕事の裏側を見せていただけて、感激しました!/いわゆる人生の先輩の人に様々なアドバイスをいただくことが出来、この機会に本当に感謝しています。/技術だけでなく、自分をプレゼンする力が必要であることが理解できました。一つの教科に集中するだけでなく、総合的な力を身につけたいです。/進学する学部を迷っているのですが、約40年の社会人の間どのような人物でいたいかと考えた、という講師の方の言葉を聞き、学びたい学部に進もうかなと背中を少し押された気がしました。/新しいものを生み出す考え方を養っていきたいと思いました。/英語の勉強が将来の選択肢を広げるという話を聞いたので、英語の勉強は大切だということを再確認することが出来た。今、英語は得意ではないのでしっかり勉強時間を取り将来のために選択肢を増やせるようにしたい。/生き物を育てることで社会の役に立つことの大変さや難しさを学ぶとともに、生き物と共に成長していく面白さを学ぶことができました。/もともと薬学部に興味がありましたが、卒業後の進路が、思っていたよりも多く、薬学部卒だからこそできる仕事も多くあるということを知れたので、薬学部に進んで社会に貢献したいという思いが一層強まりました。/つきたい職業に直結する勉強だけでなく、幅広い能力が必要なため、科目にこだわらず満遍なく勉強するべきだということが分かりました。

理数科2年次「理数科講演会」2020.12.10(水)

12月10日(水)6,7校時に,東北大学大学院情報科学研究科の伊藤健洋教授をお招きして,理数科講演会を行いました。

 演題は「なぜコンピュータは速いのか? ~数学が支えるアルゴリズムのパワー~」です。

 伊藤先生の講演は,「アルゴリズム」の基礎知識から実用例まで,とても理解しやすい内容でした。ジョークを交えて私たちの興味をかきたて,私たちに問題を解かせ,最後には,実社会で応用されているアルゴリズムが,いま高校生が学んでいる数学で説明できることを気づかせていただきました。いま勉強している数学は,生活の役に立たないどころか,現代の文明社会を根本で支えている学問だと,納得させられた2時間でした。

  

~生徒の感想から~

 数学は難しいと思っていたけれど,今回の講演を聞いて,連絡網などに使われている考え方も数学の考え方だと知り,おもしろい学問なのだと思いました。
今はAIやビックデータが活躍する時代で,自動で動くものが身の回りにたくさんあるけれども,どうやってそれらが動いているのかわからないまま,自動で動くことが当然だと思って生きてきました。しかし今の便利な世の中を支えているのは数学で,自分たちの生活が数学の考えで成り立っていると思うと,数学を勉強するのが楽しくなりそうだなと思いました。
特におもしろいと感じたのが「安定結婚問題」です。一見安定なペアを探すのは時間と労力がかかるように見えるけれど,やり方を工夫すれば少ない時間で少ない回数で調べることができ,さらに皆同じ答えにたどりつくと言うのはすごいと思いました。このシステムが高校の数学の知識で証明できることにも驚きました。自分の知らない世界を知ることができてとても楽しい時間でした。
(MKさん)

情報の授業でアルゴリズムを学んでいるので,タイムリーで理解もできて楽しかった。特に,「ブロッキングペア」や「安定マッチング」についての話は,問題を解いたりすることでより理解できた。人工知能の話では,私が思っていたよりも人工知能ができることがたくさんあり,それと同時に,できないこともあるのだとわかった。人工知能は東大に合格できるかという話では,人間よりも人工知能の方が正確だと思っていたため,合格を簡単にできると思っていたが,予想と違っていて驚いた。だが人工知能が医療の面で人の命を救ったり,膨大な知識を持っていることは確かであるから,それらを有効に活用していくことが良いと思う。「Gale-Shapleyアルゴリズム」の話では,安定マッチングにするためにこれから使えるのではないかと思った。アルゴリズムを用いることで,よりよい組み合わせを作ることができ,そして今まで時間がかかっていたものをより短い時間で行うことができることがわかった。
日々便利なものができていくこの社会で,よりよいアルゴリズムを作ることはとても重要なことであると感じた。もし機会があれば,今日学んだことをこれからの生活に活かしていきたい。
(NYさん)

以前,東北大学の教授から「量子アニーリング」と「未来の情報科学」について話を聞かせていただき,工学分野に非常に興味を抱いていたので,今回のアルゴリズムの話を楽しみにしていました。
講演を通して驚くことがいくつかあり,より数学に面白さを感じることができました。コンピューターの処理能力が想像していたよりもはるかに正確かつ速くて,コンピューターに勝るものはないと断言されると,少し悔しい気持ちになりました。しかし人工知能は言葉を理解しているわけではないので,問題文から「どうやって」の部分,つまりアルゴリズムの計算の仕方・手順を導き出す必要があり,アルゴリズムのいくつかの例は,私が今まで目にしたことのない考え方でした。
特にノーベル賞を受賞した「安定結婚問題」はとても興味の湧くものでした。最後に背理法で証明できているのを見て,数字から遠ざかった数学の新しい視点はとても新鮮でした。工学は数学が関係していて,あらゆる問題を数式で証明できることを知り,もっと他の問題を見てみたいと思いました。
(MOさん)

 

理数科1年次「理数科講演会」2020.11.27(金)

11月27日(金)に1年次理数科講演会を行いました。東北大学大学院理学研究科教授の須賀利雄先生に「海と地球温暖化~海流の仕組みから異常気象まで~」と題して講演していただきました。

 

生徒の感想より

今回の講演で一番驚いたのは、地球温暖化は海の温暖化であるということだった。 地球温暖化が進むということはただ気温が上がるだけでなく、海の温度が上がり、台風が増加することにもつながることがわかった。/地球温暖化がどのように地球に影響を与えているのか、私は今まで表面的な部分しか知らなかったのだと驚き、もっと深い部分まで理解しなければいけないと思いました。受験の為だけでなく、この社会を生きていく上で大切な知識を得ることができたと思います。/日本は2050年までに二酸化炭素の排出量をゼロにするという目標を定めていますが、日本の年平均気温の割合の上昇は世界の年平均気温の割合の上昇と比べて1.5倍大きいという話を聞いて、二酸化炭素の排出量の削減にもっと真剣に取り組んでいかなければならないと感じました。/寒流や暖流、風の流れによって海流が変化するのだとわかった。今問題になっている地球温暖化は基本的に言われてる通り楽観視できるような場合でないと思った。各国でどのくらい取り組みの温度差があるのかを知りたい。/須賀教授のお話はとても興味深いものが沢山ありました。中学生のころ地理で学んだことと繋がってると知りました。どうして地球温暖化が起きているのか、海流の違いなども学べとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。風が何故発生するのか、風による影響はどんなか、 潮の進み方、流れの様子など身近にあるが 考えたことがあまり無かったものの仕組みを知ることができ、更に関心がたかまった。