2年次「理数科出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」

大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチキャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「医工学」「生命科学」の2分野に分かれてハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。

【医工学系】
『触覚のメカニズムの解明と触覚に基づく医療機器の開発に関する研究』
 講師:東北大学工学部機械知能・航空工学科バイオロボットシステムコース
    (東北大学大学院医工学研究科医療福祉工学分野)
 教授 田中真美 先生

 パチニ小体などの触感感覚受容器の特性やヒトがものに触るときの動作に着目し,高分子圧電材料をセンサーとして用いた測定装置で振動刺激の振幅や周波数を分析することによって「ふんわり」「しっとり」などの触感を測定する機器の開発・研究について詳しく話していただきました。
 また、その技術を医療の現場の”触診”に応用すると,経験に左右されない診断や抵抗感をもたれがちな部位の検診も可能になるとのことで,医学と工学が融合した医工学という分野の紹介もしていただきました。

【生命科学系】
『モデル生物 線虫の宇宙実験を通して ―生物と重力の関係について―』
 講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
    教授 東谷篤志 先生

 国際宇宙ステーション「きぼう」におけるモデル生物・線虫の宇宙実験を通し、重力が生物にどのような影響を与えるのかという点について興味深く講義していただきました。また、突然変異などの細胞分裂に対する放射線の影響やヒトや動植物のDNA配列の違い、さらには老化を防止する“長寿遺伝子”の可能性など、生命科学について多様な方面のお話を聞くこともできました。