理数科2年次「理数科講演会」2020.12.10(水)

12月10日(水)6,7校時に,東北大学大学院情報科学研究科の伊藤健洋教授をお招きして,理数科講演会を行いました。

 演題は「なぜコンピュータは速いのか? ~数学が支えるアルゴリズムのパワー~」です。

 伊藤先生の講演は,「アルゴリズム」の基礎知識から実用例まで,とても理解しやすい内容でした。ジョークを交えて私たちの興味をかきたて,私たちに問題を解かせ,最後には,実社会で応用されているアルゴリズムが,いま高校生が学んでいる数学で説明できることを気づかせていただきました。いま勉強している数学は,生活の役に立たないどころか,現代の文明社会を根本で支えている学問だと,納得させられた2時間でした。

  

~生徒の感想から~

 数学は難しいと思っていたけれど,今回の講演を聞いて,連絡網などに使われている考え方も数学の考え方だと知り,おもしろい学問なのだと思いました。
今はAIやビックデータが活躍する時代で,自動で動くものが身の回りにたくさんあるけれども,どうやってそれらが動いているのかわからないまま,自動で動くことが当然だと思って生きてきました。しかし今の便利な世の中を支えているのは数学で,自分たちの生活が数学の考えで成り立っていると思うと,数学を勉強するのが楽しくなりそうだなと思いました。
特におもしろいと感じたのが「安定結婚問題」です。一見安定なペアを探すのは時間と労力がかかるように見えるけれど,やり方を工夫すれば少ない時間で少ない回数で調べることができ,さらに皆同じ答えにたどりつくと言うのはすごいと思いました。このシステムが高校の数学の知識で証明できることにも驚きました。自分の知らない世界を知ることができてとても楽しい時間でした。
(MKさん)

情報の授業でアルゴリズムを学んでいるので,タイムリーで理解もできて楽しかった。特に,「ブロッキングペア」や「安定マッチング」についての話は,問題を解いたりすることでより理解できた。人工知能の話では,私が思っていたよりも人工知能ができることがたくさんあり,それと同時に,できないこともあるのだとわかった。人工知能は東大に合格できるかという話では,人間よりも人工知能の方が正確だと思っていたため,合格を簡単にできると思っていたが,予想と違っていて驚いた。だが人工知能が医療の面で人の命を救ったり,膨大な知識を持っていることは確かであるから,それらを有効に活用していくことが良いと思う。「Gale-Shapleyアルゴリズム」の話では,安定マッチングにするためにこれから使えるのではないかと思った。アルゴリズムを用いることで,よりよい組み合わせを作ることができ,そして今まで時間がかかっていたものをより短い時間で行うことができることがわかった。
日々便利なものができていくこの社会で,よりよいアルゴリズムを作ることはとても重要なことであると感じた。もし機会があれば,今日学んだことをこれからの生活に活かしていきたい。
(NYさん)

以前,東北大学の教授から「量子アニーリング」と「未来の情報科学」について話を聞かせていただき,工学分野に非常に興味を抱いていたので,今回のアルゴリズムの話を楽しみにしていました。
講演を通して驚くことがいくつかあり,より数学に面白さを感じることができました。コンピューターの処理能力が想像していたよりもはるかに正確かつ速くて,コンピューターに勝るものはないと断言されると,少し悔しい気持ちになりました。しかし人工知能は言葉を理解しているわけではないので,問題文から「どうやって」の部分,つまりアルゴリズムの計算の仕方・手順を導き出す必要があり,アルゴリズムのいくつかの例は,私が今まで目にしたことのない考え方でした。
特にノーベル賞を受賞した「安定結婚問題」はとても興味の湧くものでした。最後に背理法で証明できているのを見て,数字から遠ざかった数学の新しい視点はとても新鮮でした。工学は数学が関係していて,あらゆる問題を数式で証明できることを知り,もっと他の問題を見てみたいと思いました。
(MOさん)