2017年5月の記事一覧

2年次理数科出前授業

 『リズムとコンテキストから脳の働きを探る』
  講師:東北大学医学部生体システム生理学分野
     教授 虫明 元先生
  脳にある二つの興味深い特性、一つは大脳皮質の活動は様々なリズムで振動し 
 その場所も変化すること、もう一つは我々の行う判断はコンテキストに強く影響 
 を受ける事です。そしてこれらが脳の共通の働きに依存することがわかってきま
 した。
  先生の声の波形の観察や錯視のデモなどを使って説明してくださいました。※
 コンテキスト(コンテクスト)・・・「文脈」「状況」「前後関係」「背景」

 『室温超伝導への挑戦!』
  講師:東北大学工学部電気情報物理工学科 応用物理学コース
     准教授 加藤 雅恒先生
  現在発見されている超伝導物質は最高でもマイナス138℃以下でないと超伝導 
 を示しません。もし室温で超伝導を示す物質が開発されれば、超低温にするため
 の電力が必要でなくなり、地球環境問題を一気に解決できるそうです。先生が室
 温超伝導を目指してどのように研究しているかについて話をしてくださいまし
 た。

2年次「理数科出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」

大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチ☆キャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「電気情報物理工学」「生命科学」の2分野に分かれてハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。

 【電気情報物理工学系】
 『言葉がわかる人工知能をつくる ?自然言語処理の挑戦?』
   ○講師:東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻
      同 工学部電気情報物理工学科
   ○教授 乾 健太郎 先生

  どうすればコンピュータに言葉を「教える」ことができるか、という問いを通じ 
 て、『言葉が分かるコンピュータ』を開発する自然言語処理研究の最前線について詳
 しく講義していただきました。
                  また、言葉を使いこなす人間の知能の不思議さや人工知能が社会に及ぼす影響な
                 ど、様々な視点から考えることのできた貴重な講義でした。
                  さらには本校理数科を卒業し、東北大学大学院情報科学研究科で研究をしている赤
                 間怜奈さん(平成24年度卒)からもお話をしていただきました。


 【生命科学系】
 『宇宙に生きる~生物と重力の関係について~』
  ○講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
  ○教授 東谷篤志 先生

  国際宇宙ステーション「きぼう」におけるモデル生物・線虫の宇宙実験を通し、重
 力が生物にどのような影響を与えるのかという点について興味深い講義をしていただ
 きました。
  また、筋力の衰えと加齢・認知症予防の関係性や熱中症モデルの線虫実験など、生
                 命科学の研究について多様な方面のお話を聞くこともできました。