理数科の行事

1年次「理数科講演会」

【講師】東北大学大学院理学研究科・理学部附属
地震・噴火予知研究観測センター 教授 松澤 暢 先生
  【演題】『地震と噴火-なぜ、どのようにして起こるのか-』

11月7日(月)5・6校時に1年次生を対象にした「理数科講演会」を実施しました。今回は社会的にも大きな関心を集めている地震・噴火のメカニズムについて専門的に研究していいらっしゃる東北大学の松澤暢先生をお招きして、わかりやすく講義していただきました。
平成23年の東北地方太平洋沖地震の原因から、今年になって発生した熊本および鳥取での地震の様子、また利府長町活断層や蔵王での火山活動など多様な観点に基づいた実に興味深い講義でした。
生徒からの質問も活発に出され、講義が終わってからも個別にお話を聞きにくる生徒が多くみられました。

【生徒の感想より】
○地震についての講義を聞いて、今まで学んできたことには及ばないくらいのたくさんの知識と記録、観察する力が必要なんだなと思いました。私たちは実際に大きな地震を経験しましたが、専門的にみると大変な労力のうえで緊急地震速報や予知をしているんだなと感じ興味を持ちました。具体的な例や身近な物事にたとえて説明してくださったので分かりやすかったです。
○地震の断層の違いや断層のすべる速さによってその影響が大きく変わっているのを知り、2011年の大震災がどれだけ大きくどれだけ珍しいものだったのかというのを感じました。地震については甘く考えているものではないので、詳しいお話まで聞くことができ、とても勉強になりました。予測も当たったり外れたりと予測する側も難しいし、信じる側の判断も難しいなと思いました。今年も熊本や鳥取で大きな地震が起き、「遠いから関係ない、自分は大丈夫だ」と思うのではなく、日ごろから注意をし備えをしっかりしたいと思いました。身近な情報やニュースなどでは知ることができないことまで深く学ぶことができ、とても勉強になりました。

 

「H28施設見学会」

 10月13日(木)、理数科1,2年生の「施設見学会」が行われました。県内で最先端の研究を通して社会に貢献している施設を訪れ、研究員の説明や講話を聞きながら実際に研究設備にふれることのできる貴重な機会でした。
○1年次;宮城県農業園芸総合研究所(名取市)
・理化学研究所 仙台支所(仙台市青葉区)
○2年次;宮城県産業技術総合センター(仙台市泉区)
・国立研究開発法人 産業技術総合研究所東北センター(仙台市宮城野区)

  

コスモス理科実験講座「H28つくば宿泊研修~エネルギーについて学ぶ~」

 毎年恒例の夏休みに行われる、最先端の研究を行っている施設を訪問してエネルギーについて学ぶ2泊3日の宿泊研修。
 本年度は理数科1年次20名の生徒が高エネルギー加速器研究機構・食と農の科学館・サイエンススクエアつくば・つくばエキスポセンター・那珂核融合研究所を訪問し、見学・講義・実験などにより様々な研究にふれてエネルギーに関する多くのことを学んできました。参加した生徒にとって、いずれも非常に有意義な体験となりました。

 

  

 2日目の夜には本校卒業生を含む筑波大学の6名の学生さんとの懇談会を行い、






 

 大学生活や受験勉強などの貴重なお話を聞くことができました。
 
 



 

コスモス理科実験講座「研究室訪問」

【訪問先】東北大学大学院生命科学研究科(片平キャンパス)生態システム生命科学専攻 環境遺伝生態学講座 ゲノム継承システム 分野研究室(教授:東谷篤志先生)

本校独自の企画として、最先端の研究をしている研究室を訪問し、高度な施設設備を備えた大学の研究室で実験・実習などの体験ができる「研究室訪問」を行っています。
今年度は平成28年7月11日(月)に,「2年次出前授業」や「東北大学 科学者の卵養成講座」でお世話になっている東谷篤志先生の研究室を見学しました。多様な環境要因が生物の遺伝情報であるゲノムDNAに 及ぼす影響について様々な研究材料を用いて高度な解析を行っている研究室で,普段は見ることのできない実験機器などに実際にふれ興味深い研究の様子を知ることができました。さらに、本校卒業生の先輩をはじめとする研究室所属の大学院生による研究内容の紹介、進路についてのアドバイスなどをいただくなど、参加生徒にとって非常に貴重な時間となりました。

 

【生徒の感想より】
○たくさんの貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。大学院生の方の生のお話を直接聞くことができてよかったです。また、研究のやり方がさすが大学院生だと感じました。先輩方のような様々な視点を参考にして今後の勉強にも役立てたいと思いました。
○とても高価な実験機器にふれ、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。普段はなかなか行くことができない大学の研究室に行けて光栄です!

2年次「理数科出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」

大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチキャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「医工学」「生命科学」の2分野に分かれてハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。

【医工学系】
『触覚のメカニズムの解明と触覚に基づく医療機器の開発に関する研究』
 講師:東北大学工学部機械知能・航空工学科バイオロボットシステムコース
    (東北大学大学院医工学研究科医療福祉工学分野)
 教授 田中真美 先生

 パチニ小体などの触感感覚受容器の特性やヒトがものに触るときの動作に着目し,高分子圧電材料をセンサーとして用いた測定装置で振動刺激の振幅や周波数を分析することによって「ふんわり」「しっとり」などの触感を測定する機器の開発・研究について詳しく話していただきました。
 また、その技術を医療の現場の”触診”に応用すると,経験に左右されない診断や抵抗感をもたれがちな部位の検診も可能になるとのことで,医学と工学が融合した医工学という分野の紹介もしていただきました。

【生命科学系】
『モデル生物 線虫の宇宙実験を通して ―生物と重力の関係について―』
 講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
    教授 東谷篤志 先生

 国際宇宙ステーション「きぼう」におけるモデル生物・線虫の宇宙実験を通し、重力が生物にどのような影響を与えるのかという点について興味深く講義していただきました。また、突然変異などの細胞分裂に対する放射線の影響やヒトや動植物のDNA配列の違い、さらには老化を防止する“長寿遺伝子”の可能性など、生命科学について多様な方面のお話を聞くこともできました。