理数科の行事
2年次「理数科出前授業(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」
大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチ☆キャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「電気情報物理工学」「生命科学」の2分野に分かれてハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。
【電気情報物理工学系】
『言葉がわかる人工知能をつくる ?自然言語処理の挑戦?』
○講師:東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻
同 工学部電気情報物理工学科
○教授 乾 健太郎 先生
どうすればコンピュータに言葉を「教える」ことができるか、という問いを通じ
て、『言葉が分かるコンピュータ』を開発する自然言語処理研究の最前線について詳
しく講義していただきました。
また、言葉を使いこなす人間の知能の不思議さや人工知能が社会に及ぼす影響な
ど、様々な視点から考えることのできた貴重な講義でした。
さらには本校理数科を卒業し、東北大学大学院情報科学研究科で研究をしている赤
間怜奈さん(平成24年度卒)からもお話をしていただきました。
【生命科学系】
『宇宙に生きる~生物と重力の関係について~』
○講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
○教授 東谷篤志 先生
国際宇宙ステーション「きぼう」におけるモデル生物・線虫の宇宙実験を通し、重
力が生物にどのような影響を与えるのかという点について興味深い講義をしていただ
きました。
また、筋力の衰えと加齢・認知症予防の関係性や熱中症モデルの線虫実験など、生
命科学の研究について多様な方面のお話を聞くこともできました。
理数科1年次LHR「プロフェッショナルトーク@理数科」
理数科恒例のLHR企画として、自然科学に関連した分野での研究を現在の職業に生かし、各分野の「プロ」として社会において大いに活躍している4名の方を講師としてお招きしました。
講師の先生方には、実際の仕事の内容ややりがい,関連する仕事に就くために必要なことや今後の「夢」などを熱く語っていただき、さらには生徒の質問もまじえながらの「トーク」を行っていただきました。
また、本校の卒業生の方からは、母校での高校時代の貴重なお話なども聞くことができたようです。
理数科の1年生は自分の進路選択に近い分野を希望・聴講し,職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに,自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える貴重な時間となりました。
日々充実したお仕事を続けている講師の先生方、お忙しいところ素敵なお話をいただ
き本当にありがとうございました。
(写真左から)
【薬学分野】大塚製薬株式会社 人事部 出来加奈子氏(左上)
【生物分野】仙台うみの杜水族館 魚類チーム 荒川美緒氏(※本校卒業生)(右上)
【情報通信分野】株式会社NTTドコモ東北支社 金田直子氏(※本校卒業生)(左下)
【都市工学(まちづくり)分野】仙台市都市整備局 田原香織氏(右下)
理数科1年次LHR「プロフェッショナル☆トーク」
自然科学に関連した職業で活躍している4名の方をお招きし,実際の仕事の内容ややりがい,関連する仕事に就くために必要なことなどをお話していただきました。希望する分野を聴講し,職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに,自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える契機となりました。
(写真左から)
【薬学分野】大塚製薬株式会社 人事部 出来加奈子氏
【生物分野】仙台市八木山動物公園 獣医 釜谷大輔氏
【電気通信分野】株式会社KDDI研究所 澤谷雪子氏(本校OG)
【医工学分野】東北大学医工学研究科 特任教授 清水一夫氏
2年次「理数科講演会」
『なぜコンピュータは速いのか?~数学が支えるアルゴリズムのパワー~』
(数学・情報分野)
●講師:東北大学大学院情報科学研究科 准教授 伊藤健洋先生
コンピュータの動作を決定する「アルゴリズム」は、計算機システムが正しくかつ高速に動作するための重要な鍵を握っています。今回の講義では,数学を道具として使うアルゴリズム開発の基礎理論から最先端の応用などの研究開発を紹介して下さいました。
講義の中では人工知能の発達やビッグデータの活用など多彩な問題についても説明していただき、gale-Shapleyアルゴリズムを適用して安定した「マッチング」を求める演習などを実際に生徒が考えてみる時間もあるなど、楽しくかつ奥深い数学の世界にふれることができました。
【生徒の感想】
○「アルゴリズム」があることでコンピュータは人間にも匹敵するコンピュータになることが今回初めてわかり、「アルゴリズム」のすごさや大切さを知りました。また、数学はあまり実践的に使われていないのではないかと思っていましたが、身近なものにも使われていること、基礎となる理論=土台が数学であることを再確認し、数学をさらに好きになりました。また、一つ一つを順序立てて、理論的に納得させられるような先生のお話はとてもわかりやすく、私も人の前で話をするときは、順序立てて興味を引くような話し方を研究していきたいと思います。(7組)
1年次LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」
「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」は、1年理数科の生徒を対象に、理系の研究科で専門的な研究に取り組んでいる東北大学の大学院生「サイエンス・エンジェル(SA)」の皆さんをお招きして大学での研究や現在の大学生活の様子、そして自分の高校時代の経験や進路決定までの体験談をまじえて大学進学(受験)に向けた心構えなどについてお話していただくものです。今回は6名のSAをお招きし、医学系・生命科学系・薬学系などの3つのグループに分けて実施しました。
年齢も近く、いきいきと学生生活を送っているSAの皆さんと接することができ、具体的な経験もまじえた貴重なお話を聞いた1年生にとっては、「大学への憧れ」を抱くとともに自己の進路について改めて考え直すよい機会となりました。
終了後も個別に質問・相談をする積極的な生徒も見られたようです。SAの皆さん、ありがとうございました。