理数科の行事
理数科1年次「施設見学会」 2019.10.16(水)
10月16日(水)、理数科1年生の「施設見学会」が行われました。県内で最先端の研究を通して社会に貢献している施設を訪れ、研究員の説明や講話を聞きながら実際に研究設備にふれることのできる貴重な機会でした。
午 前:みやぎ復興パーク(多賀城市)
午 後:宮城県農業園芸総合研究所(名取市)
地域ものづくり産業振興のための産学官連携拠点となっている「みやぎ復興パーク」では、リチウムイオン電池や非接触エネルギー伝送などについて学び、先進交通システムの実現に向けた研究などを見せていただきました。
「宮城県農業・園芸総合研究所」では、イチゴの品種改良や栽培技術の研究、リンゴのジョイント栽培や摘み取りなどに利用されているロボットについて教えていただきました。植物バイオ館も見学させていただきました。
「理数科説明会」2019.10.5(土)
10月5日(土)に、中学生を対象にした理数科単独の「理数科説明会」を行いました。
最初の全体説明では、理数科のカリキュラム(授業の特徴)・2年次「課題研究」・理数科の独自行事・希望者対象の外部講座・理数科のクラスについて、の5つの点について、2年理数委員がわかりやすく説明(プレゼン)を行いました。
次の「授業(実験)体験」では、希望に合わせて物理・化学・生物の3講座に分かれ、理化部・生物部の生徒や理数科生徒がサポートしながら、高度な実験・観察を実際に行いました。
また、希望された方を対象にした「個別相談会(フリートーク)~りすうかふぇ~」には多くの中学生・保護者の方が来場され、理数科の1、2年生の「生の声」を聞きながら、楽しくトークの時間を過ごしてくれたようです。
参加していただいた中学生の皆さんに、ミャイチ理数科の魅力が少しでも伝わったらうれしいです。
申し込み開始後すぐに定員がいっぱいになるほど多数のご参加をいただき、本当にありがとうございました。
コスモス理科実験講座「研究室訪問」part 2 2019.9.25
理数科行事の「研究室訪問」。今年度は普通科の生徒も含め,参加希望者が多く,2回に分けて実施しました。
第2回の今回も1回目と同様,東北大学大学院生命科学研究科を訪れ,東谷篤志教授,日出間純准教授,佐藤修正准教授から研究を紹介していただき,大学院生で宮一の先輩である磯村さんのお話しを伺った後,研究施設内を見学しました。
参加した生徒の感想や,訪問先の先生方へのメッセージを紹介します!
◇今回はとても興味深いお話をいただき,ありがとうございました。私は,農学系にあまり関心がなかったのですが,今日のお話を伺って少し興味が持てました。私は将来の夢がまだ決まっていないので,新しい選択肢が増えてうれしかったです。そして,自分は大学を終えたら就職するのだと,漠然と考えていましたが,大学院に入って自分のテーマで研究をすることにも,とても興味がわきました。なかでも,ゲノムの研究がとても興味深かったです。お話しを聞いてとてもおもしろそうだと感じました。そんな将来の夢を実現するためにも,もっと勉強を頑張ろうというモチベーションになりました。
(理数科1年 A.K.さん)
◇筋肉についての研究のお話にとても興味がわきました。重力がないと筋肉は落ちてしまうと聞いて,重力は筋肉を形成する上でとても重要な役割を持っているのだなと思いました。また,人間の筋肉と同じような筋繊維を持っている線虫を用いた実験でも,無重力空間(微小重力)では筋肉の動きが鈍くなっていました。その結果を知り,人間だけでなく昆虫なども同じような現象が起こっていることに驚きました。人間を一生物として見ることで新たな発見があるのだと思いました。これからも様々な分野を探究して,将来につなげていきたいと思います。
(普通科1年 Y.A.さん)
コスモス理科実験講座「エネルギーについて学ぶ」2019.8.1(木)~3(土)
毎年恒例の夏休みに行われる、様々なエネルギーの利活用について最先端の研究を行っている研究施設を訪問してエネルギーについて学ぶ2泊3日の宿泊研修。本年度は1年次・2年次合わせて20名の理数科生徒が茨城県内にある那珂核融合研究所・高エネルギー加速器研究機構・農研機構(食と農の科学館)・産業技術総合研究所 地質資料館を訪問し、見学・講義・実験などを通して様々な研究にふれてエネルギーに関する多くのことを学ぶことができました。
普段は入ることのできない施設を実際に訪問して研究者の方々から多くの説明を聞くことができ、参加した生徒にとってはいずれも非常に有意義な体験となりました。自然科学への興味関心をより深め、進路選択や日常の勉強への意欲も大いに高まる充実した研修でした。
2日目の夜には本校卒業生を含む筑波大学の4名の学生さんとの懇談会を行い、大学生活や受験勉強などの貴重なお話を聞くことができました。充実した学生生活について生き生きと語ってくださった先輩方はとても輝いて見えました。
【主な研修日程】
8月1日(木)集合・開講式・出発/那珂核融合研究所/筑波大学・鈴木石根教授による講義
8月2日(金)高エネルギー加速器研究機構/中央農業総合研究センター・食と農の科学館/筑波大学の学生との懇談会
8月3日(土)産業技術総合研究所 地質標本館/帰校・閉講式・解散
コスモス理科実験講座「研究室訪問」2019.6.18
大学の研究室を訪問して最先端の研究にふれ、高度な設備や実験機器を見学し実験・体験を行う「研究室訪問」を6月18日(火)に行いました。参加希望生徒が多かったため抽選を行い、1年次生21名を選抜し、東北大学大学院生命科学研究科・分子遺伝生理分野の東谷篤志先生の研究室を訪問しました。
はじめに、東谷教授・日出間准教授・佐藤准教授からそれぞれの研究を紹介していただきました。その後、本校卒業生で大学院生の磯村さんから、担当している研究内容の紹介と大学生活について講話をもらいました。
次に実験室と研究施設を見学させていただきました。先生方に解説をしてもらいながら、特殊な顕微鏡での線虫や花粉の観察、日照時間を調節したり回転をさせたりしながら屋内で植物を栽培できる施設などの見学を行いました。
2年次理数科「出前講義(ミヤイチ☆キャンパスⅡ)」2019.5.20(月)
大学の先生を本校にお招きし最先端の研究について紹介していただく本校理数科独自の行事です。
今回の出前授業は「ミヤイチ☆キャンパスⅡ」として3年次に向けた選択科目や進路希望により「情報工学」「生命科学」の2分野に分かれて、国内でも最先端の研究をしているお二人の先生からハイレベルかつ興味深い講義を聞きました。
【情報工学系】
『AIはいつか言葉を理解するか? 〜言語から見る人工知能の現在と未来〜』
○講師:東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻・同 工学部電気情報物理工学科
○教授 乾 健太郎 先生
どうすればコンピュータに言葉を「教える」ことができるか、という問いを通じて、『言葉が分かるコンピュータ』を開発する自然言語処理研究の最前線について詳しく講義していただきました。
また、言葉を使いこなす人間の知能の不思議さや人工知能が社会に及ぼす影響など、様々な視点から考えることのできた貴重な講義でした。
さらには本校理数科を卒業し、東北大学大学院情報科学研究科博士課程ですぐれた研究をしている赤間怜奈さん(平成24年度卒)からも研究の様子をお聞きし、理数科の先輩として高校生活や勉強についてのアドバイスもいただきました。
【生命科学系】
『神経生物学入門』
○講師:東北大学大学院生命科学研究科ゲノム継承システム分野
○准教授 小金澤雅之 先生
「神経生物学入門」と題して、神経生物学の基礎基本から最先端のショウジョウバエを用いた本能行動と遺伝子発現の関係について興味深い講義をしていただきました。
求愛行動に関する遺伝子の突然変異体では、雄が雌ではなく、同性の雄に対して求愛行動を取る様子を見て衝撃を受けました。その様子を見て、遺伝子発現によるニューロン活性化と行動のコントロールが密接に関係しているということを実感することができました。
【生徒の感想より】
○まず「機械が学習すること」とは、というところから入り、とてもわかりやすく面白かった。自動翻訳の進歩などからAIの研究は進んだのだなあと思った。普段何げなくつかっているグーグル翻訳に対し、これまで不自然だなあと思っていたことも、以前よりはかなり進歩したのだと知り、これまでの研究のスピードで発達していくとしたらさらに便利になるのだろうと思う。私自身、今回の講義を受けるまでAIに対していくつか誤解していたこともあり、AIの「リアル」を知ることができてAIに対する興味がさらにわいた。いつかAIが私たちの「常識」を身につけて、私たちの生活にもっと身近なものになったら、私たちの生活に変化は生じるのか、そこからさらに世の中の常識にも変化は生まれるのか、ということが気になった。(2-7女子)
●私は生命科学分野の遺伝子学に興味があったので神経生物学という分野について学べてとても楽しかったです。同じ種のショウジョウバエでもたった1つの遺伝子がこわれてしまっただけでも見た目や行動において大きな変化を生み出すということを知ることができてよかったです。特に、fruitlessタンパク質によって温度や光の影響でもひとりでに求愛行動をしたり、同性同士で求愛行動をしたり、雌にP1ニューロンをもたせると雌に向かって雄型の求愛行動をするという結果の動画はかなり衝撃的でした。動画が多くあったことでとてもわかりやすく、生命科学・遺伝学についてさらに興味をもつことができました。とても有意義で面白かったです!!(2-6女子)
理数科1年次「プロフェッショナルトーク@理数科」2019.1.17(木)
1月17日(木)5校時、理数科恒例のLHR企画として、自然科学に関連した分野での研究を現在の職業に生かし、各分野の「プロ」として社会において大いに活躍している4名の方を講師としてお招きしました。
講師の先生方には、実際の仕事の内容ややりがい、関連する仕事に就くために必要なことや今後の「夢」などを熱く語っていただき、さらには生徒の質問もまじえながらの「トーク」を行っていただきました。
理数科の1年生は4つの分科会の中から自分の進路選択に近い分野を希望・聴講し、職業(働くということ)への理解を深め職業観・進路意識を高めるとともに、自らの進路や学習への姿勢などについて改めて考える貴重な時間となりました。
日々充実したお仕事を続けている講師の先生方、お忙しいところ素敵なお話をいただき本当にありがとうございました。
【薬学分野】大塚製薬株式会社 人事部 出来 加奈子 氏
【生物分野】仙台うみの杜水族館 魚類チーム 大谷 明範 氏
【情報通信分野】株式会社NTTドコモ東北支社 金田 直子 氏(※本校卒業生)
【都市工学(公共交通活用)分野】仙台市都市整備局 総合交通政策部 田原 香織 氏
理数科2年次「理数科講演会」2018.12.7(金)
【演題】『なぜコンピュータは速いのか?~数学が支えるアルゴリズムのパワー~』
(数学・情報分野)
【講師】東北大学大学院情報科学研究科 准教授 伊藤健洋先生
コンピュータの動作を決定する「アルゴリズム」は、計算機システムが正しくかつ高速に動作するための重要な鍵を握っています。今回の講義では、数学を道具として使うアルゴリズム開発の基礎理論から最先端の応用などの研究開発を紹介して下さいました。
講義の中では社会の様々な場で活用されている人工知能(AI)研究の状況、ビッグデータの活用など現代における多彩な問題についても詳しく説明していただき、gale-Shapleyアルゴリズムを適用して安定した「マッチング」を求める演習など実際に生徒が考えてみる時間もあり、楽しくかつ奥深い数学の世界にふれることができました。
【生徒の感想より】
〇ワトソンは人間よりも思考力も優れていると言うことに驚いた。知識が豊富であることは理解できるが,色々な記憶や知識を結びつけて考え,答えを導き出すことに関しても人間より早く処理しているというのはすごいと思う。私は大学でこの分野を学びたいと思っているので,今回はとてもためになった。人工知能やアルゴリズムに関する興味がより湧いてきて,もっと知りたいと思った。(6組・女子)
〇工学についてあまり興味がなかったが,先生のお話でどんなことをするのか知ることができたし,前よりも興味が持てた気がした。また大学の資料を見て「工学」というジャンルの中にも小さなジャンルや種類がたくさんあってびっくりした。アルゴリズムという言葉はNHKの番組でしか聞いたことがなくて初めて知ったが,分かりやすいゲームによって理解できたかなと思った。(7組・女子)
〇今まで「コンピュータの性能を良くする=スパコンを改良していく」ことだと思っていた。アルゴリズムという言葉はアルゴリズム体操でしかしらなかった。パズルが好きな私にとってよりよいアルゴリズムを見つけるという作業は聞いていてとてもわくわくする。今回の講義で工学部もおもしろそうだと思った。これまで学部名のみで興味がないと判断していたことも,しっかり一回は見てみようと思った。(7組・女子)
〇私はAIを勘違いしていた。全知全能で人間よりどの面でも優れていると思っていたから、AIについて漠然と怖いイメージを持っていた。しかし今回それが全くの誤解だったと気づいた。AIは計算や知識を問う問題には強いが,常識がなかったり,文脈が読めなかったりする。だからこそ難病を当てたりするなど常識に縛られないことが得意である。その点で人間と住み分けができるのだろうと思った。将来AIに仕事を奪われるなどと言われるが,それは全体的に正しいものではないと分かった。知らないということが多事に対して不安を感じさせてしまう。もう少し新しい技術などへの理解を深めていきたい。(7組・女子)
理数科1年次「理数科講演会」2018.12.5(水)
【講師】 東北大学大学院理学研究科・理学部附属
地震・噴火予知研究観測センター 教授 松澤 暢 先生
【演題】 『地震と噴火-なぜ、どのようにして起こるのか-』
12月5日(水)5・6校時に理数科1年次生(80名)を対象にした「理数科講演会」を実施しまし
た。今回は、今年も日本の各地で頻発し社会的にも大きな関心を集めた地震・噴火のメカニズムについて専門的
に研究していらっしゃる東北大学大学院理学研究科教授で地震・噴火予知研究観測センター長の松澤暢先生をお招きして、わかりやすく講義していただきました。
平成23年の「東北地方太平洋沖地震」発生の原因から、今年発生した北海道での、また一昨年発生した熊本での大地
震の状況やその要因、また利府-長町活断層や蔵王での火山活動などについても科学的な観点から分析・解説していただきました。私たちの身近にある自然に関わる最先端の研究について理解できた、実に興味深い講義でした。
生徒からの質問も活発に出され、講義が終わってからも個別にお話を聞きにくる生徒が多くみられました。
【生徒の感想より】
〇講義を通して私は地震に関して勘違いをしていることがよくわかりました。 「マグニチュードは場所によって変化しない電球のようなもので、震度は電球に照らされた机のようなもので場所によって変化するもの」などというたとえがあってとても分かりやすかったです。 また、『竹取物語』から富士山の噴火についてデータを調べた方がいらっしゃるというお話を聞いて、他分野のさまざまな知識から新しい研究が始まることあり、知識は研究をより良くするために必要不可欠なものであると思いました。 世界的にも国内でみても地震が多い場所にいる以上、身を守るためにも正しい情報で対策をとることが重要だと感じました。 今回はお忙しいところとてもためになる講義をしてくださりありがとうございました。
〇今回の講義では普段あまり触れることのない地学分野についてのものであった。 地震や火山は中学生の頃から興味があって意欲的に取り組むことができた。中学生の頃地震についてもっと深く知りたいと思っていたが、高校に入ってからは授業では触れられない分野であったので、話を聞いていてとても楽しかった。 私が特に興味を持った点は、GPS観測による本地震の地殻変動の映像である。震源からかなり遠く離れた地域も水平成分にズレが生じていることに映像を見て驚いた。今回は地学分野について多くのことを知る機会となったので、とても有意義であった。
理数科1年LHR「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」2018.11.15(木)
11月15日(木)5校時LHRの時間を利用して「ミヤイチ☆キャンパスⅠ」を行いました。
この行事は、1年理数科の生徒を対象に、理系の研究科で専門的な研究に取り組んでいる東北大学の大学院生「サイエンス・エンジェル(SA)」の皆さんをお招きして大学での研究や現在の大学生活の様子、そして自分の高校時代の経験や進路決定までの体験談をまじえて大学進学(受験)に向けた心構えなどについてお話していただくものです。
今回は東北大学大学院理学研究科・薬学研究科・工学研究科・農学研究科・情報科学研究科・生命科学研究科・医工学研究科に所属する9名のSA(うち3名は本校OG)をお招きしました。生徒の希望により3つのグループに分かれ、質問に対する回答やためになるアドバイスなども聞くことができました。
年齢も近く、いきいきと学生生活を送っているSAの皆さんと接することができ、具体的な経験もまじえた貴重なお話を聞いた1年生にとっては、「大学への憧れ」を抱くとともに自己の進路や勉強の仕方について改めて考え直すよい機会となりました。
また、本校理数科の卒業生の方はご自身が宮一生の時に生徒としてこの行事に参加していたとのことで、生徒=「聴く側」からSA=「話す側」になり、感慨深いところもあったようです。
終了後も個別に質問・相談をする積極的な生徒も見られたようでした。SAの皆さん、ありがとうございました!